マネー&ライフ

使ったお金がいくら生むのかを考えよう

止めておけばよいのに、持つと格好いいからとおだてられて、あるいは知らぬ間に周りと張り合って、危ないものに手を出してしまう人は多いようです。

高額のローンを組んで支払いの重さに苦しみ続けることになってしまった上に、歳を重ねるごとに上がるクビのリスクにおびえながら生きている人を、周りでもかなり多く見かけます。

世の中的にはいま人生100年時代とかいうものが推し進められている一方で、徐々に人が要らなくなってきているので、若い頃に偶然手にした良い条件でそのままずっと働き続けられるとは限りません。

先の見通しが立たない中においては、ただ「資産になるから」とか言わるがままに大きな買い物をするのはとても危険で、最悪の場合はただ借金だけが残るなんてことにもなりかねないので、お金を使う際には「それがいくら生むのか」の視点で考えることが重要です。

なぜずっと雇い続けてもらえると思えるのか?

以前、都内で取引のある業者さんと話したところ、いわゆる目立つところに建つ高額なマンションの買い手の年齢層としては30代後半くらいからの人たちが多いそうで、40代の人もかなり居るそうです。ローンの額も、夫婦二人でずっと働いていく想定で、年収の5倍くらいでパンパンに組んでいるとか。

40代で高額なローンを組むということは、支払い終えるのは単純計算でいくと70代ということになりますが、60歳以降でも働き続けられるができたとしても大きく収入は落ちるものなので、後半の支払いはどうするつもりなのでしょうか。

売る方としては先に代金を受け取れるので、そこにはあえて触れないようにしているようですが、お金を貸す人たちのほうはでは借り手のどういった力を信じているのかと思ったりします。

50代になれば役職定年で給料が大きく落ちて、60に到達して一旦の定年を迎えた後に再雇用してもらえたとしても、そこでさらに給料は下がります。65歳以上でも居続けることができている人は11%くらいしかいないという統計もありましたから、途中で払えなくなる人はかなりいるのに「50代・60代になってもこれくらいの収入があると想定し…」の部分は一体どういう根拠で試算しているのか、非常に気になるところです。

実際、以前も触れましたがマンションではなく建売の戸建てのケースではありますが、リーマンショック後にはまだ築数年程度と思われる家から引っ越して出ていったのを何回か目にしました。築年数も浅く、その後わりとすぐに売出となったので明らかにローン破綻です。引っ越し作業をしていた家族の中にはまだおそらくギリギリ30代後半か40代前半?くらいと思われる夫婦もいたので、50代・60代の時点での収入の想定額とかは、あまりあてにならないと思ってよいでしょう。

昨年も周りで大規模なリストラがありローンの支払いをどうするかと早速悩んでいた人たちがいましたが、聞くと出されるにあたって得る退職金るの全てを返済に回しても、それでも千万円単位の支払いが残るとのことでした。

このように40代どころか早ければ30代で突然クビになればすべてが崩れてしまうわけですが、これだけ大きな賭けに出られる自信はどこから湧いてくるのか不思議に思います。比較的高給の人たちですから、入社した際に「自分は選ばれし者」とか「クビになるわけがない」と思ってしまったのかもしれませんね。替えが効かない人って、技術職ではなくデスクワーク系だと少ないものなのですが…。

あるじゃん(All About)の「夫は56歳、住宅ローンは3000万円弱残っています」などを見ると、同じようにわりと安易にこうした危険なことをしている夫婦が多いことがうかがえます。

今現在50代半ばで月収約41万円(夫35万円+妻6万円)に対しローンの残債が3,000万円もあり、完済時には79歳になるのだとか。給料6割で65歳までの再雇用制度はあるものの、その後はどうするつもりなのでしょうか。

退職金で半分は消せるため何とかなるようなのですが、試算すると老後資金の準備の部分については不安が残り、かなり切り詰めないと難しいかもとのことですし、しかもコロナ禍の影響で60歳までの間の雇用さえもどうなるか不透明な状況なわけですから、70代になっても支払いが続くようなローンがいかに危険かが分かります。

同じローンを背負うなら…

無事乗り切れたとしても、このローンは何も生んでくれません。生きていく上での基盤、住まいをキープできたという部分は大きいかもしれませんが、自分で使ってしまう限り、それはお金を生んでくれるわけではないので、資産とは呼べません。

売れるからと思うかもしれませんが、売るときには価値は元値から大きく下がっています。マンションであろうが戸建てであろうがです。

同じ数千万円規模の負債を背負うなら、 借金を背負うというリスクは同じなのですから、 どうせならお金を生んでくれるものを持つほうが良さそうに見えます。人に貸すことでお金をもらえるものとかにお金を使うことで、その借金は悪いものではなく良い借金に変わります。

返し終わった後に入ってくるお金については自分のものとなるわけですから、それを元手としてさらに自分のためにお金を稼いでくれるものを増やすことだってできるかもしれません。

ただ持つことで人に見せたりすることで満足するのは、経済的にはあまり意味がありません。支払いに追われるだけです。借金をしてまで大きなお金を使うのであれば、「それがいくら生んでくれるのか」を意識できるかできないかで人生は大きく変わります。

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