デジタル通貨

ブロックチェーン技術を使用すれば革新的な技術を開発できる

近年新型コロナの影響で経済が停滞しています。一方で暗号資産(仮想通貨)は新型コロナの影響を受けて人気が再燃しました。実際に暗号資産のネットワークアドレスは、昨年の4月26日には301万784作られていて、史上最高の数字を記録しています。暗号資産に使われているブロックチェーン技術はどのような用途があるのか、例をいくつか知っておくと未来を予測できるでしょう。

人々の生活を支援する技術を作る事が可能

金融とブロックチェーンをつないだフィンテックが登場

ブロックチェーンを知るのならフィンテックを理解しておきましょう。フィンテックは金融と技術を組合わせて作られた造語です。米国では2000年代前半から使用され始めたもので、フィンテックを利用してベンチャーがたくさん登場しました。例えばインターネット関係の企業や、スマートフォンからAIなどを武器として活動を行う企業が登場しています。2018年の11月には50以上のブロックチェーン関係の特許申請が行われています。さらに同年の12月25日には、米国特許商標庁が公開したデータによるとブロックチェーンで経理業務の改善ができる特許まで出願されていることがわかりました。

実際にフィンテックはIBMの相殺決済サービスで使われています。2018年の11月28日に開始されたものです。相殺決済サービスは、顧客が持っている複数機関の債務と債権を相殺できるサービスです。1回の決済に振り替えることができるので処理が楽になるのがメリットです。大手企業ではゴールドマンサックスが導入を行っています。従来まで相殺決済サービスを利用するときはすべて人力で行っていました。ブロックチェーンを利用することによって、すべて自動化に成功して事務処理コストを大幅に削減しています。

電子実印でハンコいらず

株式会社ケンタウロスワークスでは電子署名システム電子実印というサービスを開始しています。2020年の4月29日から開始されたサービスで、ブロックチェーン技術が用いられています。株式会社ケンタウロスワークスは事実証明アプリと電子証明アプリの開発を行っている企業です。これまで培ってきた技術を使用して作られた電子実印は、誰がどこで書類に署名をしたのかを把握できます。どのように使うのかというと、ウェブアプリを利用して署名を送信して、スマホアプリを使って電子署名をするといった内容です。電子署名の安全性も確立されています。署名はイーサリアム上で改ざんが不可能な署名として保存されるので安心です。

新型コロナにより行政手続きの手段や習慣といったものが見直されています。助成金や給付金をもらうには署名をしないといけません。ただ緊急事態宣言などにより不要不急の外出が禁止されているのがネックです。進化したハンコ電子実印を利用すれば外出することなく署名ができるので、窓口にいかなくても給付金や助成金をもらえます。電子実印はコロナ後の世界でも、日本人のハンコに対する習慣を大きく変化させるものとして需要の拡大を期待できます。

自動車IDを活用した追跡も可能

トヨタファイナンスサービスでは2020年3月16日に価値証明と所有権転移についての実験を行っています。トヨタのグループ企業トヨタブロックチェーンラボが行った取り組みの1つで、自動車IDを使った流通データの有効活用法を実験しました。中古自動車販売においてブロックチェーンを使い、車両価値を算出します。さらにブロックチェーンを用いてデータの真贋を検証する作業も実現しています。車両には固有のIDがつけられていて、IDと管理されたデータを紐付けます。そうすることによって二次流通取引をするときの価値を正確なものにすることができます。例えば走行距離のリセットをしても、データを見れば改ざんされていることを把握できるのがメリットです。

デジタル法廷が実現する可能性がある

デジタル法廷はブロックチェーン技術を使用して作られた裁判所のことです。東京大学経済学部の松島斉教授は、ブリティッシュコロンビア大学経済学部の野田俊也氏とデジタル法廷の開発を目指しています。法的に義務を違反したのか、独自のアルゴリズムを使用して判断することができます。違反をしたものに対して罰金を行うように設計されているため、多くの契約場面で活躍できる可能性があります。

どのようにして利用するのかというと、ある契約において契約者が違反をしたときに、関係者がデジタル法廷に投稿をします。するとシステムが自動的に当事者が違反したと判定して、罰金を科すシステムです。あらゆる契約の場面において、罰金時の処理を省き業務を楽にできます。ちなみに罰金は契約金から自動的に差し引かれるといったことも可能です。

ブロックチェーン技術を利用すれば世界が変貌する可能性が高い

ビットコインなど暗号資産に使われているブロックチェーン技術は、例えばハンコをデジタル化できる電子実印や相殺決済サービスを開発しました。中古車の価値を性格に判断したりデジタル法廷も作ることが可能です。新型コロナの影響で特に電子実印は需要が高まる可能性があります。コロナ後の世界では、今までの教訓を活かしブロックチェーン技術を用いて多くの革新的な技術が作られるでしょう。

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