雇われて働く場合、ただ言われたとおりにやり続けて他に何もしないでいると歳を取った時にいきなり切られて困ることになりますが、職場というものは、こちらは労力を提供して雇う側からは時間とお金と仕事に関する知識や技術をもらうところ、程度に思って上手く使えば、経済的に豊かになれる可能性があります。
勤め先はお金がもらえる修行場と思えばよい
プレジデントオンラインの「”会社に使われるだけの人”に共通する欠点」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200330-00028080-president-bus_all)によると、勤め先に尽くし続けると定年後に何もできない人間になるとありますが、定年後どころか、最近では40代以上は実質大量解雇といったことも普通に起きているため、もう一人の自分を作ることは普段から強く意識しておいたほうが良さそうです。
どこかに雇われて働くということは、勤め先は自分のものではないので、基本的にはその組織の方針に従って動かなければならならず、自分で考えて動く訓練は積みにくいところがあります。自分の考えと違っていても、お金をもらっている以上はガマンもしないといけません。
そうした環境に居続けると、組織の外に出されてしまったときにやれることが無くて戸惑うことになるので、そうならないためには、会社員としての立場を上手く利用して、会社員ではないもう一人を作って準備すべきと前述の記事中にはあります。
具体的には例えば、会社員(公務員でもいいですが)でいると、仕事を通して色々なタイプの人と出会うことができます。中には自分が勤め先でやっている仕事とは全く別の世界の人もいるかもしれません。彼らと関わることによって、今やっているものよりももっと本当は自分に合った別の仕事を見つけることができるかもしれないし、もしくは担当している仕事とは別に何か役に立ちそうな技術を学ぶきっかけを得られるかもしれません。勤め人でいる間は仕事をして給料をもらいつつ、こうしてもう一人の自分を育てることができます。
記事中にはもうひとつ、仕事を通して社会とつながれるところも有難くつかうべきとありますが、これは例えば個人事業主として自分一人で仕事をしていると中々大きな案件に関わる機会を得ることができませんが、企業や公的機関といった組織に属していると、何か大きな案件に関わって、その仕事のやり方等について学ぶことができます。
それ以前にも、自分が担当する仕事自体についても、勤め先は給料をくれている上に仕事のやり方や関連する知識を学ばせてくれるところ、と考えれば、サラリーマンでいることも悪くはありません。
勤めている間は社会保障についても勤め先が半分を負担してくれていますし、勤め一本で居ると当たり前と思ってしまいがちですが、定期的な収入があるというのはありがたいことではあるので、お金がもらえる修行場と思い上手く使えばよいのです。
プライベートを重視、は間違いではない
もう一人の自分を作ることは大事としながらも、記事中で筆者は「プライベート重視」の姿勢にやや批判的で自身でも認めているとおりある意味矛盾しているかのようなところもありますが、これは時間を余暇で使い切って無駄にするなという意味で理解すればよいでしょう。
読んだ限りでは、仕事はそこそこで切り上げて、もう一人の自分を作るために新しいことを学んだり自分のビジネスをやることに多くの時間を費やすことは否定していないどころか、むしろそれを推奨しているようにも思えます。
というのも、定年を待つまでもなくある日突然組織の都合で外に出される、は実際よくあることで、昨年も間近でそういった例を数多く目にしました。皆、これまで勤め先に尽くし過ぎて他に何もしてこなかったことを悔いていました。なので、勤め先にいる時間よりも自分のために費やす時間を大切にすることは全然間違いではありません。
もらう給料分はしっかりと働く義務はあるものの、もらっていない分まで頑張る義務はありません。もらった以上に働かないからといって、主体性を持っていないということにはなりません。単にタダ働き+勤め先への過度の依存はしないというだけです。
「もう一人の自分」として、ここでのおすすめはサラリーマンとの相性がいい(=並行して進めやすい)投資ですが、長期で綿密に準備を進め、独立しても自分についてくれそうな顧客がいたりする場合は、起業もいいかもしれません。 投資とはちがって自分自身が直接動いて展開するものなので、難しい反面、儲けも大きくできる可能性も秘めています。