ここ最近、金融リテラシーという言葉をよく聞くようになりましたが、今年6月に老後2,000万円問題が明らかになると、この言葉がさらに注目されるようになりました。日本に限らず欧米でもお金の稼ぎ方や使い方に関しては学校教育の場ではあまり詳しく教えてもらえないのですが、多くの人は「自分が働いてお金を得る・生活費としてそれを使う」くらいしかしていないので、どんなに学歴が高い・頭がいい人でも実は意外に資産運用や金融面での知識には疎くお金に苦労していたりします。ですが、今の社会では普通に働いても中々給料は増えないので、少しでもお金に関する苦労を減らすためにはこういった部分での知識や知恵がとても需要だったりします。
大人もお金に関しては疎い
先日LIMOの子どもには何歳くらいから金融知識や資産運用について学ばせるべきか?という記事(「「金融リテラシー」は子どものうちから身につけたい!貧困に陥らない、「お金の教育」」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191122-00014514-toushin-life))中に、金融広報中央委員会が行った金融リテラシー調査というものに使った金融リテラシークイズというものがあったので、試しにやってみました。
クイズの内容はそれほど難しくはなく、例えば人生の三大支出とはどういうものかとか、複利の効果をどう計算するかとか、家計をどうコントロールするか等のわりと簡単な質問で構成されていますが、
みなさんやはり普段が忙しいためか、複利の運用や家計や金利のコントロールについて、深く考える機会が少ないのか、特に現役世代の方の正解率が低めです。先程のLIMOの記事中にもあるとおり、年齢が高くなるにつれて正解率は上がりますが、それでも正解率60%に届きません。
誰だって自分の子どもが社会に出てからお金に苦労する姿はあまり想像したくありません。そのためには本当は「学校での勉強」よりもお金に関する勉強をさせてあげた方が良いのですが、日本では特にそれをしない親御さんが多い気がします。
お金に関する勉強はボードゲームやネットで出来る
さすがに10歳になる前にお金や家を貸す・稼ぐといったことを理解させるのは早すぎかもしれません。ですが、10歳前後から遊べるボードゲームの中には例えばモノポリーなどもあって、こういったゲームであれば、自分の手持ちのお金を投資して、電気や鉄道などのインフラ系の会社から定期の配当金をもらう、自分が持つ住宅に誰かが泊まったら家賃を取る、手持ちが足りない時は何かを担保に入れて銀行から資金を調達する、など資産の運用について学ぶことができます。総取り式になっているので、負けると頭にはきますが、働いて稼ぐではなく「投資して稼ぐ」の基礎とでもいうべき知識のほとんどを得ることができます。
前述のLIMOの記事では、フリマアプリやネットオークションなどでモノの売買でお金を儲けることを学せるのもよいとあります。子どもが変に高額な商品を扱ってトラブルにならないよう見ておく必要はありますが、これも資金を作る手段を学ぶという点ではとても有効です。生活に必要なものを安く仕入れる、安く手に入れて高く売る等を身につけられれば、働く以外の収入源としてその子にとっても大きな力になってくれるかもしれません。
子どもにお金の苦労をさせないために
日本ではずいぶん長い間、お金は汚いものとか言われてきましたが、それもある程度は事実ながら、実際には人が生きていくためには絶対必要なものでもあるので、それを多く稼げるようになっておくにこしたことはありません。お金が全てになってはいけませんが、持っていれば便利で人生のあらゆる場面において選択肢が増えるのは確かです。
自分の子どもに苦労をさせたくなかったら、学校のお勉強を死ぬほどさせるよりも、こういったお金に関する知識をより多く学ばせてあげる方が良いかと思います。