千葉のアパートは、結構色々問題続きです。今回は、数年前にゴミ屋敷にされてしまった部屋についてお話します。
今から数年前のことですが、ある年の夏、羽虫のようなものが湧いて出る、という報告を受けて、一棟全体を殺虫処理してもらうことになりました。
虫の駆除作業を実施してもらうにあたって、部屋から地下に新たに侵入口を作る必要があったのですが、皆さん、部屋に入られるのが嫌なのか、中々部屋に入らせてくれません。
そこで、もういちど1階の全部屋に対し、床下工事+殺虫作業用のために部屋に入らせてくれたら幾らか謝礼を出す、として協力者を募ったところ、問題となった部屋の入居者さんが応じてくれました。
ほどなくして、アパートの殺虫作業はおわったわけですが、後日、この件とは別に、「実は、ご協力頂いた部屋が、凄まじい状況になってました」と連絡をもらいました。
知らせと共にもらった写真を確認すると、確かに状態はすさまじく、部屋を開けたらゴミがぎっしりです。一体どうやったらここまで物(?)をため込めるのか、不思議でならなかったのですが、発覚した以上は、さらにため込まれる前に、とにかく早急に撤去するしかありません。
さっそく管理会社さんには「住み続けたければ、ゴミ全て撤去に同意を」という条件を伝えてもらい、入居者さんもすぐにこれは承諾してくれました。ここまでゴミをため込んでしまい悪いという思いはあったようです。
管理会社さんにごみ処理業者さんを手配してもらい、見積もりを取ったところ、作業日数は3日・費用はおよそ20万円と出て、かなり高額なので驚くと同時に若干の苛立ちも感じたのですが、まずはごみ処理を進めるしかありません。入居者さんはお金も無さそうな状態でしたので、とりあえずこの費用は出すしかありません。
「場合によっては費用・日数がさらにかかるかもしれない」とのことでしたが、見積の費用20万円は全てこちらが負担するので、これ以上の追加費用が出たりしないように、「入居者さん本人に積極的に作業をやらせてください。ほとんどの費用を負担してあげる分、必ず手伝いはさせるようにしてください。」とお願いをしました。また、第三者が見て、明らかにゴミとわかるようなものを、資産と言い張ることは一切認めない、と通告をしてもらいました。
結果、このように何とか部屋はキレイになったものの、床やユニットバスがなんだかドロドロです。後日クリーニングを入れることになったのですが、さすがにその費用は入居者さん負担としました。
本当は「出てもらった方が良い」というアドバイスを受けていたのですが、いままで家賃支払いが滞る等はなく、殺虫作業では協力に応じてくれたこともあり、ここまで汚したのは悪いという認識もはっきりとあったため、そのまま住み続けてもらうことになりました。
その後、この入居者さんも物をため込むようなことはせず、何の問題も起きてはいないため、殺虫作業によっての偶然ではありますが、あのときに様子が分かって助かった気がします。汚れが進めば建物にダメージが蓄積するわけですから、費用は掛かりましたが、悪化は食い止められたので、幸運と思うしかありません。