今まであまり製造業の銘柄を組み入れてはいなかったのですが、1,2社くらいはどこか配当利回りが高そうな銘柄があればと思って探していたところ、そういえば普段からデジカメやプリンタを使っているキャノンがあると思い、今年初めに3,200円付近で買い入れてまたいつものように少し下げて失敗しているキャノンについて触れたいと思います。
事業内容
キャノンは、カメラなどの映像機器、プリンタなどの事務機器、画像処理用の機器や半導体製造用の露光装置など産業機器を製造する大手電気機器のメーカーです。近年は、カメラや事務機器だけに頼らず、2016年には東芝から医療機器メーカーを買収して、医療の分野にも参入しています。
18年の売上構成を見てみますと、連結総売上は3兆9519億円で、その内訳はオフィス機器46%、カメラやプリンタが26%、医療分野では11%、産業機器などについては20%となっています。キャノンは国内のビジネスも大きイメージがありますが、海外市場からの売り上げが79%と大部分を占める、とあります。
株価の推移や配当額
キャノンは以前から高配当の銘柄として知られており、過去の配当額を見てみると。例えば2013年からでは130円、130円、その後3年は150円ずつ、過去2年はそれぞれ160円と毎年の配当額も高めです。
配当の額は毎年高めでありながら、業績自体は過去7年を見ると売上高3兆5000億~4兆円の範囲内での動き浮き沈みがあり、営業利益も大体横ばいです(若干落ちてる?)。
各事業についてくわしく見ると、デジタルカメラの分野では世界シェアは1位を保ちつつも市場自体は縮小し続けている中、放送用のビデオカメラの分野では依然として世界1位を保っていて、新規事業として医療にも参入しているうえに、産業機器の分野も伸びていることから、何とかこの業績を維持できそうな感じもありそうな。
逆風の中で
10月末に出ていた報道によると、プリンターの売上減や半導体・有機ELなどの産業機器関連の鈍化、スマホの普及によるデジカメの大幅な需要減など様々なマイナス要因が出てきてはいますが、以前からそれらの市場はそうなると言われていたので何らかの手を打って乗り越えてくれるものと信じたいところです。過去10年の配当額を見る限りでは、少しずつ増配傾向にはあるため、暫くは配当狙いで持つ予定でいます。