本来は投資はずっと安定的な稼ぎを得続けるためにやるものなので、売り買いをしてお金を儲ける商売とは別のものと認識しておかないといけません。売り買いによる稼ぎだけに頼るということは、ジェットコースターの乗り続けて生きるようなものです。
売り買いでではなく、所有して長期で稼ぐもの
「投資をする」という話をしているはずなのに、なぜか「勝った・負けた」とかいう話が出てくることに、ずごく違和感を持ちます。
投資をするということは、皆がお金を出し合う/あるいは誰かが全額を出資して、対象となる事業や経済活動などから定期的にそれぞれの出資額に応じた分け前をもらう仕組みになっているので、勝ち負けがどうというのもおかしい気もしますが、 強いて言うなら、みんなが少しずつ勝つことが出来るようにできています。負ける人がいなくても成立します。
それに対して売り買いをして値動きで儲けようと「投機をする」場合は、勝つ人と負ける人がいないとゲームが成立しないのですが、なぜかこれを投資と勘違いしてしまっている人が多いようです。たぶんバブル期に、投資=爆発的な儲けを得ることと間違ったイメージが広がり過ぎてしまったためと思うのですが、売り買いをして価格差でお金を儲ける投機や商売の基本と、所有してオーナーとなって長期である程度決まった額/料率のお金を稼ぐ投資とは分けて考える必要があります。
そのちがいを分かっていないのは大人だけでなく、息子の話を聞いていると、どうやら子どもたちも似たような認識でいて、「投資をして大金を手にしたい」という子もいるらしく、そうなるとその子は投資ではなくて「投機」をすることになるので少し心配です。
ファイナンシャル教育が学校でも始まったそうですが、教える側も今までお勉強をする⇒働く以外の方法でお金を稼いだ経験は殆どないでしょうから、こういった大事な部分は教え切れないかもしれません。
でもこのちがいをしっかり認識しておかないと、投資と思って無茶なギャンブルをして一生を台無しにしてしまう可能性もあります。
子供に教えてあげると役に立ちそうなこと
投機をするには相場の機微を読む力持っていないとをすぐに負けてしまいますが、投資はそうした特別な才能を持っていなくてもやることができます。
投資をしてお金を稼げるようになると、働いてお金を稼いでそれだけで生きていくことがどれだけ大変なことかも分かり、お金への認識も大きく変わります。
ただ、投資をするにあたって必要となる原資は働く等して準備することになるはずなので、ミモレの「有名投資家が実践した「子どものマネー教育」投資より大切なこと」などにもあるとおり、子どもには働く経験もさせる必要があります。実際に働いてみないと労働一本で生きる過酷さは分からないままだし、投資をするための原資も作れません。
今は、 わざわざ高いお金を使って本当に使えるかどうかも分からない人間を雇うよりも機械を入れればそれで済んでしまうという分野も徐々に増えているので、ただお勉強をしただけでは雇う側の人たちも高いお金を払って雇ってはくれなくなっています。
子供にはなるべく早いうちに、働くことでたくさんお金を稼ぐのが難しくなっていて、給料以外の安定的な稼ぎを持つことが重要になっている、=投資をして自分の代わりとなってくれる収入源を持つことが大事であると教えてあげると、その子のためになりそうです。
ただ一生懸命働くだけでもなく、投資と勘違いをして投機というギャンブルをするよりもその子が経済的に幸せになれる可能性はかなり高くなります。
それに投資が勝ち負けとはまったく別の話であるということもちゃんとわかっていれば、ムリな勝負などする必要もないので気持ち的にも安心して生きていけるんじゃなでしょうか。