「働く」「お金を貯める」だけで安心して生きていくのは難しくなったので、投資をすべきなのはそのとおりなのですが、 投資をしているつもりでいつの間に大きな賭けをしてしまうと、すべてが台無しになってしまうことがあります。
取り返しのつかない失敗を避けるためにも、値動きに掛けてお金を稼ぐことと投資とは別のものと認識しておかないといけません。
どうにか稼ぎたいのは分かるけど…
何かの危機あるいは老後に備えてただお金を貯めるだけでは、もし仮に貯められた額がそれなりに大きな額であったとしても、それが少しでも減ればどうしても「あとどれくらい生きられるだろうか…」と不安を感じてしまうようです。
歳を取れば取るほど、取り崩して減った分を取り戻すのは難しくなるからです。
ならば最初から取り崩せるお金の塊をもっと大きくすればよいだろうということで、短期的な値動きに頼って大きく儲けようと考える人も多いようですが、大抵あまり上手くは行きません。
少し前にビットコインが1BTC=700万円前後につけた頃のものになりますが、マネーポストWEBの「老後の資産運用の失敗 息子の勧めで仮想通貨に手を出した70代男性の後悔」などにもありますが、老後の最後の希望であったはずの退職金を元手にギャンブルをして、大きな損を出してしまいどうにもならなくなってしまった人もいるようです。
70代でこんな冒険をする人はそんなに多くは無いと思いますが、もっと若ければ似たような例はいくらでもあります。
ここでも暗号資産はいろいろな種類を紹介しているので、それに投資をすることはべつに間違ったことではありません。ただ、金融庁の見解などにももともとが投機的資産とあるとおり、暗号資産そのものを持ち続けることで安定的に稼いでいくことはなかなか難しいため、資金のほぼ全てをそれに向けてしまうようなことはリスクが高いと思うのでお勧めはしません。
一部の通貨は決済に使うこともできて便利だし、一応はレンディング(=持っている通貨を貸し出す)等で同じ通貨で金利を定期的に得たりもできるので、手持ちの資金の一部を振り分けて持っておくのもアリかも…ということで紹介しています。
人の寿命は予測が難しいのは確かなのですが、それでも変な贅沢をしなければ、歳を取ってから無理に投資をしなくても、貯金の取り崩しだけで最後まで生きられるケースもあります。お金が減っていくのは心配かもしれませんが、金融庁に提出され騒がれたあの報告書にもあった「2,000万円」を大きく超えていれば、計算上は十分成り立つ=逃げ切れます。
投機ではなく投資をするべき
「逃げ切れると言われても、心配なものは心配!」というのも、もちろん分かります。だからこそいつもここでは「減る」「無くなる」を怖がらなくても生きられるようにするために投資をすべきと提唱しているわけですが…
先程の記事中には、投資には元金が減るリスクがあることから「 投資は“ギャンブル”と考えるべき」とありしたが、本当は投資とギャンブルは分けて考えないといけません。
投資とは本来、何かの生産活動などから定期的にじぶんの出資額に応じた分け前をもらうことを指す=敗者が居なくても成り立つもっと安定的な稼ぎ方のはずなので、単に値動きでのもうけを狙う「投機」とは本質的に異なります。
不動産や株式やwebメディアやそのほか様々な資産には、市場価格というものがあるので、どうしてもその価値自体は日々変動してしまいます。もちろんどういうタイプの資産であったとしても出来るかぎり原価を抑えて仕入れるほうが得なので、なるべく安く買うに越したことはありませんが、大きな変動があったとしても、もともと実需の堅いものであればそれらから上がる例えば家賃なり配当なり広告料なり印税などといった収入がその後も安定して入り続けるのであれば、資産価格が上げ下げしたところで普段の生活には影響がありません。
なので働く以外の方法でお金を稼ぐにあたっては、一発でどれくらい儲けられるかではなく、どれくらいの期間にわたってどれくらい安定して稼げるかを重視しましょう。