今年、航空大手ANAホールディングスはドローンの規制緩和を見据え、
旅客機の運航で培った安全の知見を生かし、ドローンによる物流の事業化に向けた検証を
加速させる方針だ。
コロナ禍に見舞われた昨年は、薬や検体の輸送実験を実施。
本業が深刻な打撃を受ける中、新事業として「テークオフ」できるか注目が集まっている。
政府は、2022年度に操縦者の目の届かない距離で市街地上空を飛行させる
「レベル4」
の実現を目指し、航空法改正などルール整備を進めている。
ドローンの事業化に乗り出す企業は少なくないが、乗務員らの職種も関わり
有人機運航の手法や考え方を取り入れて、他業種との違いを際立たせたい考えだ。
機動性が高い反面、運べる量が限られ付加価値の高い物の輸送が見込まれる。
ANAホールディングスは昨年、薬の輸送実験を重ね
長崎県五島市の離島に、子会社が開発したアバター(分身)ロボットを設置した。
遠隔地にいる医師の診療や、薬剤師の服薬指導を受けた患者に
ドローンで処方薬を届けた。
また、北海道旭川市や福岡市能古島でも薬を輸送した。
日本航空は、兵庫県養父市中心部の病院から15キロ以上離れた山あいの診療所まで
航空距離の長い固定翼ドローンで、医療物資を運んだ。
長崎五島列島では、より重いものを運べる小型無人ヘリコプターを使い
コロナ対応を想定し検体を離島間を運んだり、鮮魚を九州本島まで輸送したりした。
都内には、ドローン養成スクールなどがあり、操縦士を育てている環境があります。
また、案件も増えつつありドローン操縦士の活躍が求められています。
ドローンが、私たちの身近な存在になるのは時間の問題ですね。