せっかくセカンドハウスを持つなら、何か収益を上げる拠点としても活用しないと勿体なさすぎます。ただのコストの塊を持っても意味はありません。
なぜもうひとつの拠点を持つか
リモートワークが推進されたこともあって、最近は都市部を離れたところの物件の取引にも少し動きが出てきたようです。
人が多い都市部を避ければ、コロナ感染のリスクも抑えることができ、ゆったりと過ごすことができますが、 東洋経済オンラインの「夢の「2拠点生活」こんなはずじゃなかった実態」などにあるセミリタイアの失敗例にもあるとおり、ただのコストの塊を持ってもメリットが少ないどころか生きていく上で不利にしかならなりません。
拠点を選ぶにあたっては、あくまで傾向としてですが、記事中にもあるとおり、ふだん都市部に拠点を置く人が、どこか交通の便が良く、生活環境も整っているようなところを買おうとすると、わりと新しいところであれば1,000万円を超えてしまいます。
この初期投資を抑えるべく、先程の記事の筆者の場合は2,3県も離れた先にある古民家を買ってしまい、結果ただ重荷を背負うだけで終わってしまったようなのです。そうならないためにも、まずは本当に2つ目の拠点を持つ必要があるのかもよく考える必要があります。
買って住んでみたはいいものの、使うにあたっての固定費が重くのしかかり、土地によっては他所から来た人を受け入れにくいところもあるし、持つからには使わなければと本拠でやりたいことを犠牲にしなけれならず、ほぼ掃除やメンテをするためだけに通っているようなものだとありますが、 そうならないためにも、まずは本当に2つ目の拠点を持つ必要があるのかもよく考える必要があります。 ただの憧れで持つと苦労をします。
なぜ熱海に拠点を持つのか
ここ熱海に拠点を持った大きな理由は、利便性です。他にも候補地を色々回りましたが、新幹線の停車駅で東京との間を37~43分程度で行き来できるところが大きな利点です。二つめの拠点を持っても、移動に何時間もかかってしまうのであれば、時間も無駄になるし、何より移動だけで疲れてしまいます。
そうなると段々と足は遠のき、たまに行っても掃除をしに行くだけと、買ったはいいけどほとんど持つ意味のないものになってしまいます。
少なくとも数日住むにあたっては生活環境も大事で、熱海の場合はバスの交通網が整っていて生活区域ならばピーク時に居時間当たり10本、昼間でも10~15分程度に1本くらい出ているので、駅との往復も便利なので、実際に都内と往復している人も多く居ます。
移動に関してだけでなく、観光地なのでコンビニや飲食店も多く、生活に必要なものも全て市の中心部(*但し南の生活区域)にあるショッピングセンターや近くにある24時間営業のスーパーで手に入ります。輸送の拠点となっている都市からは少し離れているので、都内ほどに細かくは選べませんが、宅配も普通に使えるので生活に困ることは何もありません。
ほぼ完全にリモートワークとなってから何度か「丸一週間住んでみる」を何度か試していますが、物価も高くはないので、ここに居るとお金もそんなに掛からないことも分かりました。東京との間の頻繁な移動が発生し無くなれば、生活に掛かる総コストはかなり抑えられそうです。
静かで自然も豊かで、山もあり海もあります。それでいて、地元の人たちの居住区に買ったこともあり、建物周りに住む人も多いので寂しさも感じられません。建物内も実際に移住先として住んでいる人が多いところを選んだため、中に多く住んでいるため安心です。戸建てではなくマンションなので、部屋内の掃除以外には、維持の手間もほとんど発生しないので助かります。
土地柄についても、ここは観光地でもともと他所から来た人が移住する先ということもあり、排他的な空気はなく、よく聞く田舎特有の人付き合いの難しさのようなものがありません。長く住むにあたっては、こういう部分の事前のチェックも大事です。歓迎されなくてもいいのですが、来ただけで迷惑がられたりするとそこにはいられません。
それ以外にも、当たり前ではありますが、そもそもリモートワーク可能な職に就いていることも、二つめの拠点を持つための条件の一つになるでしょう。今回のコロナ禍のように、突然移動ができなくなっても持たされているPCさえあればできるものであれば、暫くとどまることになっても困りません。
今やっているものに関しては、サイト関連にしても不動産にしても株式にしても、全て持ってきているPCとスマホで対応可能なので、直接会って仕事のお礼を言うことができないこと以外は、特に支障もありません。
仕事面においては他にも二つめの拠点が役立つことがあります。例えば何かについて本拠に居てなかなかいい案が浮かばない場合、少し離れた普段とちがう環境に移ることで、いい案が浮かぶことがあります。海を見たり建物内の温泉に入ったりと、邪魔もされずゆったりできるからというものあるかもしれませんが、慣れた変わらぬ光景の中でずっと考え込み続けるよりは、ふだんの分も含めて仕事ははかどります。
東京に拠点は家族用にそのまま残すには残しますが、完全リタイア後の自身の移住先としては今のところベストの環境です。
ただの憧れで重荷を背負ってしまったら人生が不利になるだけです。ですからセカンドハウスを持つにあたっては、そのコストが何をいくら生んでくれるのかを強く意識しておいたほうがよいでしょう。