働くだけではそこそこ幸せに生きていくのが難しいということがようやく広まりつつあり、FIRE(Financial Independence, Retire Early =早期リタイアして、基本的に不労所得で生きていく)を目指す人が増え始める中、All Aboutの「23歳、年収420万円。40歳前に「FIRE」できる?いくら貯めればいいか試算してみると…」のように、中には失敗してしまう人も居ます。
そうした例を見て、ほんとうは実現が難しく無理なのではないかと思ってしまう人も居るかもしれませんが、そんなに難しくはありません。年収420万円あれば実現は十分に可能です。今回は実際に実現を手伝ったもっと年収が少ない知人の例について触れます。
様々なタイプの資産を混ぜれば実現は可能
FIREの元々の趣旨は、株式から得られる年利換算で4~5%くらいの配当を当てに食べていくことなので、その趣旨通りにやろうとするとなると、実現するためにはそれなりに大きな元手が必要とされます。
例えば年間の生活費が年間約300万円(毎月約25万円)掛かる人であれば、元手はその25倍なければならないので、リタイヤまでに7,500万円もの資金が必要になります。株式だけで実現しようとするとこのようにものすごく遠いゴールのようにも見えてしまうかもしれませんが、他の資産にも目を向ければ、実現はだいぶ近いものになってくれます。
例えば中古の戸建てなどの不動産などから得られる毎月の家賃は、年利換算するともっと利回りが高いので、3分の1くらいの元手でお金を稼げることになります。
webメディアなどであれば、維持には多少手が掛かるもののもっと高い利回りが期待できます。今であれば巣ごもり需要があるし、 コロナ禍が落ち着いた後もリモートは働き方の一つとして少しずつ浸透していくでしょうから、 「お家○○」なモノやサービスを紹介するものが広告料を稼いでくれそうです。
年収300万円台でも実現可能(20年近く掛かるけど…でも可能!)
さてでは、十数年前から助けている知人の場合ですが、地元の小さな企業勤めで年収はいまでも三百数十万円と、入社当時とほぼ変わらずの状態のようです。
ですが、今ではその年収を超える副収入があるため、気分次第でいつでも引退できる良い状態にあります。
実現するためにしたことはいたってシンプルで、まずは毎月3万円を6年貯め続けただけ。その間に貯めたお金を何に抜けるべきか等を学ぶ・投資先を見つけておくために時間を充てたりしましたが、それだけしかしていないので、ムリなことは何もないはずです。
6年後にまずは中古の物件探し・購入・入居者募集を手伝い、毎月手取りで約3万円の家賃が得られるようになりました。給料以外の収入源を一つ持つと、お金に対する認識は大きく変わります。
お金がお金を稼いでくれることを実際にやって学ぶと、アドバイス通りにその後も貯金を続けて、しかも新たに上がってくるようになった家賃収入も絶対に手を付けず貯め続けるようにしたので、次の資産(不動産)の購入は、最初の半分の時間で実現できました。つまり始めてから9年後には、二つ目の不動産を持ち、新たにまた手取りで約3万円の家賃収入を増やせたのです。
3つめはそのさらに半分の時間で、4件目はさらにその半分の時間でと、10年目以降はもっと速いスピードで収入を増やせたのです。
もともと現金を手元に持っていないと心配だったようなので、4件購入した後は、上がってくる収益を使って年利換算で4~5%くらいの高配当が見込める銘柄の株式への投資へ切り替えるように勧めて、それにより、配当収入も得られるようになりました。
かれこれ20年近く経った現在ではたしか戸建てが5件と高配当の銘柄をいくつか持っているはずなので、家賃や配当などの副収入の合計は今の給料よりも多くなっています。今の生活費は仮に給料がいつ断たれてもまかない続けていくことが出来るので、つまりいつでもリタイヤ可能な状態ということになります。
この知人の場合は計20年近くかかったので40歳を終えてしまいましたが、収入が400万円越えであれば、最初の投資の資金作りに回せる毎月の貯蓄額が、3万円ではなく、毎月6万円くらいに出来るはずですから、もっと早い時間でしかも貯める苦労もこの知人よりももっと少なくて、実現可能なはずです。それに不動産と株式は一度買い付けを済ませ軌道に乗ったら普段は直接やれることが少ないため、空き時間を使ってメディアを育てる等すれば広告料を稼いだりもできたはずなのですが、「分からん」ということで触らずじまいでしたが、こちらも組み入れれば実現はさらに早めることが出来ます。
時間が過ぎるのはあっという間。長いようですぐに過ぎてしまいます。
FIREを目指そうと決めたら、実現する方法はいくらでもあるし十分に可能なので、思い立ったらすぐに始めるべきです。