このところまた「お金を貯めて次の危機に備えよう」的なものを見かけるようになりましたが、貯めて守ろうとするよりも、ムダを抑えつつ少しずつ稼いでくれるもの自体を増やしていくほうが、もっと大きな安心を得られます。
無理なく貯めて実現できる
with onlineの「手取り20万でも! 1年間で100万貯める「3大習慣」」によると、タイトルのとおりに手取り額が約20万円くらいだったとしても、それほどキツいことをやらなくても年間100万円の貯金達成は可能なようです。
毎年2回のボーナス支給による大きな貯めも含めての数字なので、大きな出費を伴うモノやコトへ消費はガマンしないとならないですが、これであればたしかに毎月の貯金額のノルマは確かに下がるので、毎月2万円前後を先取りで貯金+同じく2万円くらいの積立投資+朝型の生活習慣を身につけて月1万円分くらいのムダを抑える等で、達成は出来そうです。
もし毎年これだけ貯められればなかなか立派なものです。ですが先日も触れたとおり、あまり無理をし過ぎるとその反動が出てお金が飛んでしまうこともあります。それにもし反動が出なくても、若い時にしかできないこともあったりします。一生懸命貯めるのも良いですが、お金が貯まった頃にはもう年齢的にやれないなんんてことになれば、人生は一度きりなのでもったいない気もします。
なので、これ通りにやるとすれば無理なくやれそうなのは、毎月の貯金約5万円分くらいのところでしょうか。勤め始めでまだ給料がそれほど多くない中でこれだけ貯めるのもなかなか大変ですから、これももし実行が難しいという場合は、毎月3万円くらいでも十分です。
それだけ毎月貯め続けることが出来れば、十分に将来に備えることは可能なので、やりたいコトやほしいモノを過度にガマンし過ぎる必要はありません。
ではもしこれどおりに毎月5万円くらいを貯め続けることが出来るのであれば、ここでいつも提唱する「お金を生んでくれるもの自体を増やす」やり方で、どういう感じで将来に備えられそうかを、ざっくりと試算してみます。
毎月5万円であれば、経済的に安心できるところまでの到達はわりと早そうです。
まずは毎月5万円を3年半程度貯めることで、最初の一つ目となる中古の戸建てなどの不動産を買えます。それを賃貸市場に出して入居者がついたら、毎月3万円くらいの家賃を稼げます。
その後も毎月の貯金を続けて新たな家賃の収入を合わせることで、次の不動産は最初よりももっと早く約2年強で買えます。そしまたそれも同じように賃貸市場に出して家賃を稼げるようにします。
しばらくは数を増やしたほうが良いため、さらに同じ手順を繰り返します。毎月5万円+ふたつの不動産からの上りがあれば、3つめは1年半くらいで買えます。そして買ったらまたそれも貸し出して家賃を稼ぎます。
さらにあと1~2年、始めてから10年くらい経つ頃には計5つくらいは持てていて、家賃の上がりも毎月15万円くらいになっているでしょう。
何かとお金が掛かりそうな歳になった頃に、今度は高配当が付く株式への投資に切り替えれば、新たに配当という収入を得ながら、突然の何か大きな出費への備えも持っておくことが出来ます。
年利換算で4~5%くらいの配当が付く銘柄が対象であれば、 240~300万円くらい買うことで、毎月平均にして約1万円分の配当を稼げることになるので、これまで買った不動産からの家賃の上がり全てと毎月の貯金を合わせることで、毎年~1年半毎くらいに、順調に配当収入も増やしていくことが出来ます。
その頃には家賃と配当の上がりを合わせれば、最初の給料の手取り額とほぼ「同じくらいを稼げるようになっているでしょう。
稼いでくれるもの自体を増やせば、貯め込みは少なくても良い
これを実現するにあたってやり続けるべきことは、毎月5万円を毎月の給料から必ず先取りで避け続けるだけ。それ以上は必要ありません。無駄遣いは避けるほうが良いですが、ボーナスがあるのであれば、もし毎回それを使い果たしてしまっても大丈夫ということになります。昇給が無かったとしても実現可能です。
ただ多く貯めるのではなく、無理なく貯めて、ある程度の額に達するごとにそれを使って稼いでくれるもの自体を増やしていきましょう。