今月12日、京都大iPS細胞研究所と国立がん研究センター東病院は
遺伝子を改変してがんを狙って攻撃する能力を高めた免疫細胞
「NK細胞」
人口多能性幹細胞(iPS細胞)から作り、卵巣がんがおなかの中に広がり
抗がん剤が効かなくなった患者に投与する臨床試験を始めたと発表した。
9月に1例目となる50代の女性患者への投与を終えた。
現時点では重い副作用は確認されていない。
今回の治験は初期段階で、最大18人が参加。
安全性を確認するのが主な目的で、期間は2024年3月までを予定している。
チームは、数年以内の実用化を目指す。
様々ながん治療に応用できる可能性があり、
チームの金子新・京都大iPS細胞研究所教授は
「iPS細胞なのでたくさん作れて、多くの人に一度に届けられるのが強みだ」
と話す。
投与した細胞は、京都大iPS細胞研究財団が備蓄するiPS細胞から作製。
卵巣がんの一種、卵巣明細胞がんなどで特徴的に存在するタンパク質
「GPC3」
を見つけられるようにする遺伝子をiPS細胞に入れて、そのあと
がん細胞を攻撃する能力があるNK細胞に変化させた。
治験は、がんがおなかの中に散らばった腹膜播種ができた人を対象に実施。
細胞は一週間おきに4回、おなかの中にカテーテルで投与する。
作製したNK細胞はがん以外の細胞を攻撃するリスクが低く、
体内に残る時間も短いため副作用は少ないとチームは見ている。
マウスを使った実験では、がんを抑えて生存期間が延びた
がんで苦しみ、嘆き悲しんだ人々はどれだけいるのでしょう。
そんな悲しみの連鎖が無くなり、幸せな家庭が多くなっていくことを願います。
iPS細胞で明るい未来を!