たとえ一億円以上の現金を持っていたとしても、それが何も生んでくれないただの現金である場合は、あまり安心を得ることできません。それに対して、もしほぼ貯金ゼロだったとしても、毎年数百万円稼いでくれるものを収入源を持っていれば、もっと生活基盤は強固で安心です。
消えて無くなるものをたくさん積むよりも、稼ぐものを多く持つと
ここでもいつも、現金の貯め込みよりも収入源を持つことのほうが安心につながるとお話ししてきたとおり、例えば幻冬舎ゴールドオンラインの「75歳女性「預貯金1億円、年金200万円」も不安で眠れないワケ」にも、
「 老後も毎月一定額のお金(フロー)が入ってくるほうが安心できる」、一億円というただの現金の塊と毎年300万円を稼いでくれるものを持っているケースを比べたら毎年300万円の収入源のほうが強い、故にできるだけ多く長く使える収入源を増やすのが良い」とあります。
そう。大きなお金の塊は、たとえそれがどんなに大きな塊だったとしても、使えば減って無くなり少しづつ小さくなっていくだけです。少しでも削れたら心配になるから、どんなに大きくしても安心を得ることが出来ません。
それに、ただお金を少しでも多く貯めるだけに一生を使って時間が終わってしまったら、それはそれで空しい気もしますよね。
でもだからといって、手持ちを減らさないために75歳の時点からいきなり投資を始めるなんてことにはちょっと無理があります。不可能ではないですが、投資対象について学ぶ・選ぶ・買うと色々やるにはある程度の気力と体力も要るので、もう少し若い段階から始めて慣れておく必要があります。
両親を見ていると、60代ならばそれまでに少しでも経験さえあればまだ新しく銘柄や物件を買い入れるといったことは十分できます。
またそもそもこれも冷静に考えればわかることですが、減り続ける・誰かに残してあげられるものが少なくなるのはどうしても仕方がないものの、1億円あれば突拍子もない贅沢をしなければ既に75歳であればこのまま生き続けていくことも十分な額なので、もう無理して何かを始めないほうがいいかもしれません。
とはいえ心配が尽きないのは確かなので、どうにかしなきゃと思うのは分かります。
そんな思いをしなくて済むように、少しでも若いうちに、ただお金を多く貯めようとするのではなく、自分の代わりにお金を稼いでくれるものを増やしていくのが良さそうです。
ストックよりもフローが大事なワケ
ストックではなくフローを増やす戦略は、老後対策になるだけではなく、まだ現役でいるときから自分の経済基盤を強固なものにしてくれます。
少しでも将来に向けて残せるものを多くしたいということで、もっと多く働こうとかもっと上を目指そうとする人も多いのですが、働き手としてお金をたくさん稼ぐのは一見すると格好いいようにも見えますが、食い続けられるか否かは常に雇う側の都合次第で環境等にも左右され、苦労も多く、安定はしていません。自身が動けなくなれば、稼ぐこともできません。方針や命令に逆らったら稼げなくなるので、やれる事や限られ、生き方もあまり選べません。多くもらえばもらうほどキツくもなるし、掛かる期待も大きくなりクビになりやすくなるので、結局は基盤が不安定になるだけです。
でもじぶんの代わりにお金を稼いでくれるものを持っていると、それが大きく変わります。だれかに収入源を握られているわけではないので、他人に迷惑を掛けない範囲内でという前提は変わらないものの、何をいつどれだけやるかやどう生きていくかを自分の都合で決められます。
しかも自身が付きっきりで動いて稼ぐわけではないので、いくつもを同時に進行させて稼ぐこともできるので効率的です。自身が直接動くわけではないので、リスクも小さくて済むところも大きな強みの1つです。効率的なうえに、基盤も安定して安心です。