「南北方向が赤」
「あと10秒で青になります」
視覚障害者向けにスマートフォンで信
号の色を音声や振動で伝える歩行者支援システムの運用が各地で始まっている。
「ピヨピヨ」
など誘導音で知らせる従来の音響式は夜間に鳴動しないことが多く、
24時間利用できる支援システムは安全性向上が期待され、
警察庁が導入を進める一方で、支援団体は
「スマホに気を取られて周囲へ注意が散漫にならないように」
と呼びかける。
支援システムは、交差点に設置した機器から近距離無線通信
「Bluetooth」
を通じて信号の色などをスマホに送信。
専用アプリ
「信GO!」
で音声や振動で知らせる仕組み。
警察庁のホームページによると、宮城、埼玉、千葉、静岡、三重、福岡の
6県計142カ所に導入されている。
三重県警は8月30日に津市内4カ所で運用を開始。
県視覚障害者支援センター職員で自らも視覚障害のある男性(48)は
「いつでも使えて、周囲の音にかき消されずに案内が聞けるのでありがたい。
特に青信号の残り時間を教えてくれる点が助かる」
話す。
昨年4月から23カ所で新システムの運用を開始した静岡県警では新しい設置に慣れてもらうため、
視覚障害者団体の協力を得て4回の体験会を実施した。
以前、歩道を渡っていた際に視覚障害の方がいらっしゃいました。
青信号が点滅している段階でも渡り切れていなかったので、
後ろから見守る形で寄り添いました。
身体障害の方たちが、安全安心に行動できる、
環境に配慮した町づくりになっていくことを心から願っております。