「○○の仕事で一生食べていく」という戦略は、もう今の時代に合わないのか知れません。まず、その仕事に就けなければそれまでに費やした時間や努力が無駄になる可能性があるし、就いた後も技術の進歩や自身の衰えで続けられなくなったら、その後で他に切り替えるのが難しかったりします。
移り変わりもあるものなので 「○○の仕事に就ければ安泰」とは考えないほうが良いでしょう。
頭脳労働とかいうものほどアブない?
ファイナンシャルフィールドの「イマドキ小学生の将来なりたい職業とは? 職種別の平均年収はいくら?」によると、実際に職業別でどれだけ稼げるものなのかを見比べた場合、上位に入ったのは子どもたちには見向きもされていない金融系のお仕事がほとんどだったようです。
今のところはファンドマネージャーやディーラーやコンサルタントなどの仕事に就けば給料をたくさんもらえると思って目指す人もいるようなのですが、ずっといい給料をもらえるか・一生食べていけるかは分かりません。
これらの仕事が人間にしかできないものであれば、それでもいいのかもしれません。おそらく一生安泰でしょう。でも残念ながらそうは行かず、こういうものも徐々に機械に置き換えられているようです。機械ならば変な感情も入らず冷徹にデータなどだけを基に判断するでしょうから速いし外す確率も人間よりは低そうです。完全なものはできなくても人間よりは頼れるものがいずれは出来そうですから、今は稼げているこれらの職業も、いずれは人間が就ける数はかなり少なくなりそうな気がします。
それにもともと個人で投資をしている場合は、管理や情報収集や実作業をだれかにお願いすることはあっても、「選ぶ」は基本的にじぶんでやる人も多いのでコンサルタントやプロがずっと付いていなくても困りません。ずっと付くものでないとすると、小さな案件をいくつも拾い集める形になるので安定しにくくなります。ディーラーなどもある程度の年齢になるとキツそうに見えます。そう考えると今給料が高いように見えるからといってそれを目指そうとするのはあまりいいやり方ではなさそうです。
こうしたランキングには乗っていなくても、それにもしここまでの収入レベルでなかったとしても、現場仕事で機械に置き換えられにくい(技術的には多分可能なのでしょうが、採算が取れなさそうな)技術職のほうがより安定していて、ずっと食べていけるんじゃないでしょうか。頭脳労働とか言われて格好良く見えていたものほど簡単に機械に置き換えられているように見えます。物理的にいくつか動きが発生するもののほうがまだ長く生き残りそうです。
難資格が必要とされているものも置き換え可能になりつつあるのでそれに気づいた人たちの一部はすでに別の道を歩み始めているようです。早いうちに気付けて良かったもののそれにしても、その資格を取るために多くの時間と費用を掛けてきているので、空しさや悔しさは相当大きかったはずです。それに一番困ったのは、他のどの道に進むにしてもベースが無いので=積んだものの再利用が効かなかったので、また一から始めるしかなかったことだと言います。
ただずっと就ける仕事であっても、勤め先自体がつぶれてしまえばまた次が見つかるにしても一時的には無収入になることもあります。身体に負担が掛かるものであれば歳を取れば続けるのが難しくなるものもあります。
そうなると結局どういう仕事に就いていようが、それ一本だけに頼って生きるのはキツいということになります。
現役でいられる時間は短いので
人生100年時代とかいわれていますが、環境が大きく変わってしまったのでそれに反して現役でいられる時間がかなり短くなってきています。
衰えたら生きていくためには別の仕事に就かなければなりませんが、そのときはだいたい一からのスタートになりあまりお金はもらえません。その時に他の収入源が無ければ、生活を維持できなくなります。
そうならないためには、仕事から上がってくるお金以外のもっと堅い収入源を持つしかありません。仕事があるか無いか、自身が健康であるかないか等、持ち主がどういう状態であるかにあまり関係なく稼いでくれるもののことです。
そうした収入源を持つのも難しくはありません。働けている間に、毎月必ずいくらか先取りで貯金をして、それがある程度まで貯まったところで、何かお金を生んでくれるものに持ち替えて、新たに上がってくる収益を使ってその数を増やすだけです。それを繰り返していけば、これらランキングの上位にある仕事の平均以上に稼げるようにもなります。
最初に就いた仕事は途中で無くなるかもしれないで、自分の生きがいとするよりも、自分の代わりを作るまでのつなぎくらいのものと考えておくのがいいのかもしれません。