他の人と給料の額に差があったとしても、そんなに気にする必要はありません。ヒドい言い方になりますが、いつでも簡単にゼロになりうるものを比較してもあまり意味が無いからです。それに、少なかったら他で稼げばよいだけです。
「給料を○○万円もらっています」は今だけのもの
幻冬舎ゴールドオンラインの「新入社員「初任給4万円の格差」に愕然と、30年後の将来に落涙」によると、業種によっては社会に出たての時点ですでに月収にして約4万円分くらいの差がつくそうです。そのあと年齢とともにその差は広がっていくので、格差は大きくなるばかりなのだとか。
たしかにそれだけを聞いたら、希望を失ってしまう人も居そうですね。でもそれはあくまで「もしずっと勤め続けられたら」の話ですから、そんなに心配は要りません。
給料というのはこれにもあるとおり、「すべての働き手に毎月決められた日に通貨で支払われるもの」とされていることから、あたかも毎月入ってきて当たり前のもののように思ってしまいがちですが、順調に入ってくるかどうか競争環境や勤め先の状況次第です。全体的には生き残りが厳しくなっているので、いまでは40代・50代あるいは早ければ30代後半あたりで突然クビになるのも普通です。
「これから30年、状況が変わらないとはいえません」とあるとおり、30年後にはその頃もう最初に雇われたところからはとっくに出されていて、その後どこか別のところに入れたとしても給料がそれほど高くはない職に就いている可能性が高いのです。
たしかにまだ現時点での50歳以上の人を見比べると金融・保険業界では平均すると月収60万円を超える一方で接客系の仕事は30万円くらいでしかないそうですが、金融や保険業界でも年齢高めの人員は必要とされなくなってきています。それを証明するかのように大規模な人員整理が発表されたとおりに進められているし、週休3~4日制を導入して外に出る準備を進めるようにうながしていたりもします。残れたとしても50歳を過ぎれば給料が大幅に減らされるのも当たり前のようです。
「この差が一生続いたら…」とずるものは多いのですが、まずその前提条件が崩れてしまっています。もしまだ昔のように一生勤め続けられるのが普通であれば、「雇用不安」なんて言葉がこの世にあるわけが無く…。
他で差を埋め、差をつける
いい職にめぐりあうのが難しいとか給料が少なすぎると感じたら、他で稼ぐことを考えればよいのです。他でと言っても起業や独立が難しいと思うなら、自分自身がお金のために働くだけでなく、お金にも働いてもらい助けてもらえばよいのです。
給料の一部を毎月貯めて、ある程度の額になったらそれを何かお金を生んでくれる給料よりも堅いもの(例:エッセンシャルワーカーが住んでいる不動産や実需の堅い事業をやっている企業の株式やそれらの事業が生み出すモノやサービスを紹介するメディアなど)に持ち替えます。そこから上がる収益を毎月の貯金と合わせれば、そのお金を生んでくれるものをさらに増やせます。
勤めてすぐに始めれば、最初についた差は何年かで埋められます。それから時が経ってだれもがクビになりやすい年齢に達する頃には、それらからの収入は勤め仕事での初任給くらい~それ以上になっているはずです。勤め仕事の給料と合わせれば、稼ぎの額はかなりのものです。たとえ勤め仕事で誰かと月収20~30万円の差があったとしても、合計で見れば差がありません。
それに給料が多くても少なくても、40代・50代になり年齢のせいでクビになったらお互いゼロ同士。でもそのときに他に稼ぐものを持っていれば、0対20~30万円とか(どれだけ他の収入を積めたかによって) で大差がつきます 。勤め仕事ではその後もお互い年齢が高すぎてなかなかいいものには恵まれずあまり差が付かないでしょうが、「他に稼ぐもの」には年齢が関係ないので、その後も差はずっとつき続けます。
「給料が○○万円」というのはその時だけのものです。最初や途中でついた差はこのように、他のもっと堅い収入源を持ち増やすことで簡単に埋められる・超えられるものでしかありません。