給料が少ないと、やれることや買えるモノやサービスが限られてしまうので、何だか生きづらいと感じるかもしれません。将来もずっと収入がほぼそのままであれば、辛さも増してしまうそうです…
でも大丈夫。働く以外の方法でもお金を稼げれば、将来の不安はかなり和らぎます。
給料がいくらかは関係ない。貯められない人は貯められない。
幻冬舎ゴールドオンラインの「所得200万円で「生活が苦しい」…無惨すぎる「貯蓄額」に絶句」によると、1990年代から世帯当たりで見た平均所得(*年収そのままではありません)はゆるやかに下がっていて、年間400万円以下の世帯はじつに全体の約4割を占めており、その中でも特に年間200~300万円あたりの世帯が最も多いそうです。
年間200~300万円ということは、毎月約16~25万円でやりくりするということになり、一見するとこの中から衣食住など生きていくために普通に掛かるコストを差し引いたら、生活はギリギリなようにも見えますが、それでもこれにもあるとおり、 サラリーマンの平均的な月収は約27万円くらいですから、わりと普通の暮らしということになります。
となると、老後もしくはまだ現役の間の突然のクビに備えるには、少しキツくてもこの中から何とかするしかないわけですが、ムリではないはずです。すべての年齢層や年収レベルを含めた全世帯でみると、一世帯当たりの「平均貯蓄額」の最も多い層を見てみると、500~700万円は貯められているようです。
給料が多くないと貯められないかのように思われがちですが、過去に行われたいくつかの意識調査などによると、給料とお金を貯める力にはほとんど関係が無いそうです。先程の平均貯蓄額も給料の多い人少ない人をごちゃまぜで算出されたものですから、その説は正しいということになります。
なぜそうなるかというと、たとえ給料が高くてもパーキンソンの法則どおりにそのぶん多く使ってしまうからです。給料が増えたらそれを当てに、もっといいものを食べ、もっといいものを着て、もっといいところに住み、もっといい○○を…と出費が増えてしまいます。 お金を掛けているので、 たしかに生活の質は高いのです。でもこれでは最終的な手残りが全然増えません。もし仮に「本当はムダかもしれない…」と分かっていたとしても、家族が「もっといい暮らしがしたい!」と強く望んだりしたら、それに周りの人の目も気になるので、出費を抑えることが出来ません。なのでいつまでたってもお金についての余裕を実感することが出来ないし、突然クビになり倒れたらそれでおしまいなのも、給料が少ない人ともずっと変わりません。
お金を貯められるかどうかは、収入の多い少ないよりも、必要ない・あまり意味が無いと思われる出費をどれだけ抑えられるかに掛かっているようです。つまり、ムリをしてまでもっと給料を多くもらうための努力をしなくても良い=現状のままでもまずは出費をコントロールするだけで良いということになります。
貯めるはあくまで出発点
このように、給料が少なくてもお金は貯められます。但し、です。お金は一度使えば消えて無くなります。ですからいくら積んでも安心を得ることは出来ません。老後がどうのどころかまだ現役の間の間に収入が突然断たれれば、失業保険が尽きた後は貯めたお金を取り崩して生きるしかないわけですが、500~700万円あっても長くても数年で消えます。
何とかそれで再就職まで持たせることが出来たとしても、また次の危機や老後に向けて貯め直しからのスタートに戻ります。まだ若ければその繰り返しもできますが、歳を取るとそれもできなくなります。
「だったらもっと貯めればいい!」と思うかもしれません。でも今のご時世、給料もなかなか増えないので、貯める額を増やすのも簡単ではありません。
ならば給料以外の収入源を持てばよいのです。
すでに貯金ができているのであれば、それを今から給料以外の収入源作りに回します。毎月数間年を貯め続け、それがある程度の額に達したら、何かお金を生んでくれるものに持ち替えます。その後も毎月貯め続け、新たに手に入れた「お金を生んでくれるもの」から上がる収入も合わせることで、その数をさらに増やせます。
ギャンブルや値動きでもうけるものとはちがうので、長く時間が掛かりますが、コツコツ積み上げていけば、いずれはそれで給料と同じくらい稼げます。そこまで行けば、給料に頼らなくても生きられます。それに働き続ければ、もしその頃もまだ給料が少ない・ほとんど変わらないままだとしても、稼ぎの合計は十分に大きいので他の人と比べても全然見劣りしません。
早くから始めていれば、老後を迎えなくても勤め仕事を辞めて自由に生きられます。以前も触れましたが十数年サポートしてきた知人も言い方は悪いですが相変わらず安月給ですが、副収入の合計が給料よりも大きいので、いつでもリタイヤ可能な状態です。本来の定年まではまだずいぶん時間があるので、まだしばらくは働いて、給料以外の収入源をもう少し大きくておくそうです。
「何年かお金を貯める⇒それを何かお金を生んでくれるものに持ち替える」を実行したら、見えてくる景色はほぼ確実に変わります。 今の時点で給料としての所得が200~300万円だからといって、生活が一生苦しく無残になるわけではありません。