ほとんど何もせずともいっぱい稼げるものが欲しいという気持ちは分かりますが、残念ながら全自動でそんな都合よくお金が儲かるものなんて存在しません。ただ、生身の自分がどこかに雇われて働くよりはもっと少ない労力と時間でお金を稼げるものは確かに存在するので、そういったものを手に入れたいのであれば、せめて自分で探して、調べて(確認して)、選ばないといけません。
投資をする上で他の人の手を借りることは大事なことですが、選ぶ・決めるまでぜんぶを人任せにしてしまうと失敗で終わります。
可哀想だけど自業自得なのかも…
プレジデントオンラインの「「退職金1500万円分の投信が半減」銀行に買わされた50代独身女性の人生転落は自業自得か」によると、真面目に働いてきた人が人生の後半に入っていきなり投資を始めて、しかもその判断のほとんどを人に任せてしまうと失敗してしまうというケースはかなり多いようです。
投資の世界にはもちろんちゃんとした人たちも居るのですが、残念ながら「ただ儲けられればいいので客なんかどうでもいい」と思っている悪い人たちもかなり多く跋扈しているのは事実です。この女性もその人たちの犠牲者の一人と言えるでしょう。
はじめての人ならあまりよく知らんだろうと思って、これならたぶん儲かります的な話をして買わせます。そしてその後に価値が落ちてもしらんぷり。本当によくある話です。
また初心者相手にだけでなく、これもまたよくあることなのですが、金融機関だったり付き合いが無いはずの不動産関連の会社などが、突然電話を掛けてきて「○○を買いませんか?」と勧めてくることがあります。でも大抵それらはもうけるのが難しいものだったりします。それでもなぜ無理矢理勧めて来るかというと、ファンドの類の場合は取引額の大体3%くらい、不動産の場合は売る・買うの両方を仲介すれば取引額の3%×2回の計6%も入るからです。
取引の度にそれだけ仲介料が取れるので、特に買い替えたりする必要もないのに「じつはもっといいのが出たんですよ」とか「今売って買い換えないと、あとで資産額が目減りしてしまうかもしれません…」とかウソを言ってする必要もない売買をさせようとしてきますが、それらの話には乗ってはいけません。もしいま持っているものに特に問題が無いのであれば、わざわざ買い換えて高い手数料を払う意味なんてありません。
このように、もし誰かに代わりに選んでもらっても普通に失敗することがあるのですから、ならばせめて投資対象くらいは自分で選んで決めるべきです。それであれば、もちろん誰も失敗なんてしたくはないでしょうが、人に買わされたものでの失敗よりは、まだ納得は出来るんじゃないでしょうか。それに悔しいながらもその失敗を次に生かすこともできます。人に選んでもらったものでの失敗の場合、何がダメだったのかを具体的に読み解きにくいものもあります。
全自動でいっぱい稼げるものなど無い!
投資をする上で、誰かの手を借りることは悪いことではありませんし、むしろ積極的にするべきです。でも何について手を借りるかが重要です。 ぜんぶ人任せで見ずに買うと、高級車シェアビジネスのように引っかかって借金を抱えることになります。
不動産であれば、公表されていないものが他に無いかを探ってもらったり、良さそうだと思ったものには本当はどのようなデメリットがありそうかどうやればお客さんが付いてくれそうかアドバイスしてもらう等してもらうと成功率が上がります。
株式であれば狙っている銘柄の最新情報の入手とまとめをお願いしたり、絞った候補の中でそれぞれいい部分良くない部分について助言をもらったりすると時間もセーブできて一人では見落としてしまいがちのところにも気付けたりして判断もしやすくなります。
webメディアであれば、記事を書いてもらったり、紐づけてあるSNSでのメッセージ発信、可能な場合は体裁を整えるための簡単なメンテもついでにお願いして発注することで、一人では時間を取られ過ぎてしまう作業の多くを代わりにやってもらうことで、数を多く持つことが出来ます。でもキーワードを選定したり、何についてどう書いてもらうかなどは自分で決めないといけません。
これなら長く堅く稼いでいけると思えるものは、自分の目で確かめて選ばないといけません。ぜんぶ人任せで見ずに買うと、高級車シェアビジネスのように引っかかって借金を抱えることになります。
実作業の部分は誰かの力を借りるのは問題ありませんが、責任をもって自分で学び、選び、決めて自分で稼ぐ気が無いと、ほとんど上手くは行きません。 これならあまり手を掛けずとも(*繰り返しますが、全自動ではありません。定期的な学びやメンテは必要になります)長く堅く稼いでいけるものは、どこかに確かに存在しますが、自分で苦労をしないと見つける・作ることは出来ません。