身振り手振りとスマホだけ。それとやる気さえあれば、それだけでも世界相手に商売をすることが可能なようです。スマホが出始めたばかりの頃にはそんなことが可能になるとは思いもしませんでしたが、便利なツールの登場で随分チャンスが広がったようなので、無理して子どもを海外に送らなくても済むかもしれません。
無理して外で学ばなくても
東洋経済オンラインの「堀江貴文が「海外留学は過去の遺物」と断じる訳」等を見ると、語学が堪能であることの価値はかなり下がってしまったようです。少し前までは言葉を習うには物理的にその地に行って学ぶしかなかったわけですが、いまはお金を掛けて無理に留学をしなくても、オンラインで現地の授業が受けられるため、もしお金を掛けるとしても渡航や滞在に関する大きな負担は発生せず、純粋に授業料を払うだけで済むので、確かにそのとおりです。
将来同じようなチャンスを与えてあげたいと思い、息子が生まれた当初はいつか連れていく期間を数年間くらい取ることも考えたりもしましたが、こんなに早くここまで世の中が便利になるとは思いもしなかったので、無理には行かせないことにしました。それどころか、もしかしたら無理に一つの言語を集中して学ぶ必要も無いのかなと思ったりもします。
じぶんが時間を掛けて手にしたものの価値が落ちたことを認めなければならないとなるとちょっと複雑ですが、事実は事実として見ないといけません。それに幸いもともと英語でお金を稼いでいる部分がそれほど大きくはなく、人が身につけた技術は徐々に機械に取って替わられえてしまうし、いつかは分からないけど言語も当然そうなるだろうとは思ってはいたので、残念な気持ちはそれほど強くありません。むしろ早めに気づかせてもらって、息子にも無駄なことをさせずに済み良かったのかもしれません。
部屋を借りてくれている法人の社長さんで、英語や他のアジアの言語があまり話せない方がいます。その人はたった一人で頻繁にアジアに出かけていい商談を毎年いくつもの成立させていて、オフィスで留守を預かるスタッフさん曰く、何年通ってもほとんど片言しかしゃべれないけど、身振り手振りとスマホと気持ちだけで商売は十分に成り立っているようです。
そう。言語ではないんですね。細かい詰めには必要にはなりますが、そこはあとで文書のプロにでも任せればよく、条件等内容自体はスマホの自動翻訳を使えば会話と交渉は十分に成り立つそうです。それと、伝えたい・理解したいという強い意思でしょうか。
10年も海外で学ばせてくれた父も、ただの英語屋には成るな(*プロとして翻訳や通訳を仕事としていない限り、という意味で)、日本語や英語も通じないところであったとしても商売をできてこそ、とよく言っていました。実際そうしている人を見ると、言語だけを磨いても意味がないというのは正しかったようです。
便利なツールがあるので後からでも外には出やすくなった
普通にお勉強をして働くだけでたくさんお金を稼ぐのは難しくなったという認識は少しずつではありますが浸透してきていて、それゆえに何か他のこともできるようにさせてあげたいという親が増えてはいますが、英語学習や留学などもその一つなんだと思います。
ためを思って長い時間と多くのお金を掛けて学ばせてやったものが、技術の進歩などで簡単に価値が落ちてしまったら、アドバンテージは消えてしまいます。 こんなご時世だからこそ、それが将来どのくらいの期間にわたっていくらくらい生んでくれるであろうかを厳しく見たほうがいいのかもしれません。
ただ留学についていうと、将来やりたい商売の内容によっては、相手と深い付き合いが必要になることもあって、他の文化圏で生きている人たちがどのような考えに基づいてどういう行動をするのか等を学ぶには、こればかりは直接現地で触れてみないとつかめないところがあるので、リモートだけでは難しく物理的に外で暮らす時間が長くなりそうであれば、まとまった期間の留学という形でなくても複数の国に行かせて他の文化圏について知る機会をあげたりするといいかもしれません。
でもそういう機会を作ってあげるのが難しければ将来自分で行くことだってできるので大丈夫。昔とちがい一人でいきなり外に出るとしても、誰もが簡単に持てる・強い味方になってくれるツールもあります。やる気さえあればその子が後から自分で学ぶことはいくらでもできるので心配は要りません。