睡眠前に有機EL照明を浴びると、発光ダイオード(LED)照明に比べて深い眠りにつながる
可能性があることが山形大の城戸淳二教授らの研究で分かった。
成果は8日までに、英科学誌電子版に掲載された。
照明の制御が快適な睡眠のカギになり得るとしている。
筑波大の国際統合睡眠医科学研究機構に所属する徳山薫平教授らとの共同研究にて、
25、26歳の男性10人に就寝前の午後8時から4時間、有機EL光とLED光を別々に浴びせた後、
翌朝7時までに眠ってもらった。
有機EL光では、睡眠を促すホルモン
「メラトニン」
の分泌が正常になり、睡眠時のエネルギー消費量が減少、体の内部温度が低くなることが分かった。
深い眠りの際に見られる現象で、LED光と比べて快眠につながる可能性があるという。
実験では、照明を薄明りにした場合も体温が低下することが分かっている。
城戸教授は
「LED照明でも、就寝前は電球色にするなど家を明るくしすぎないことが重要」
と指摘した。
また、照明として広く使われているLEDに比べ、高価格の有機EL照明は普及が進んでいないが、
ブルーライトが少なく、まぶしさも抑えられ
「自然光により近い」
と話す。
今後は光と睡眠の関係をさらに分析し、睡眠を阻害しない照明の開発も目指す考えだ。
睡眠には「脳や身体の休養」「疲労回復」「免疫機能の増加」「記憶の固定」「感情整理」など多くの重要な役割があります。また快適な睡眠を確保することは、
いきいきとした健康な生活や事故の防止につながるものとも考えられています。
快眠を目指すため、照明を変えてみるのもいいかもしれませんね!