そろそろ事態の収束も近いと見ているのか、最近また「将来の危機に備えてお金を貯めよう」系のものを多く目にするようになりましたが、貯金をいくら頑張ってもお金についての心配は消えてくれません。お金は一度使えば消えて無くなるからです。でもお金を生んでくれるもの自体を持てば、お金が減る・無くなる心配をしなくて済むようになります。
大事なのはどれだけ貯められるかではなく、いくら稼ぎ続けられるかです。
お金を貯める、は準備段階でしかない
サンキュ!の「2000万円貯蓄達成!平日と休日の過ごし方に秘密が!?24時間を大公開」などを見ていると、夫婦共働きでそれぞれが月収20万円台ずつとごく普通の稼ぎでも、特別なことをせずとも無駄遣いをせずに見栄を張るための消費をしないというように出費を適切に管理すれば、それだけでかなりお金を貯めることは可能であることが分かります。この給料だけで毎年300万円貯められているならかなりのものです。つまり貯金できる/出来ないは、年収の多い少ないの問題ではないということにもなります。
でももし「とにかくお金を貯める」ことだけが最終目的になっていたとしたら、それは良くありません。
このまま順当に働き続けることができれば、さらにお金を貯めていくこともできますが、二人ともすでに40代とあるので年齢的にそろそろクビになりやすくなります。それに事務職であれば機械に置き換えられやすく、正規雇用でも安心はできません。10年前のリーマンショック後も今回のコロナ禍でも、夫婦共々雇用が打ち切られたり大幅な減収となり、生活に困る人が続出しました。
もし二人とも職を失えば、失業保険の給付が終わったらあとは貯金を取り崩すことになります。2,000万円もあれば計算上はそれだけで再就職まで何年も耐えること出来るし、実際にはたぶん給料を落とすなどして何とか次の勤め先を確保できるかもしれませんが、「元の生活に戻る」までに貯金がかなり減ってしまうのは確かです。
再就職後もまずは減ったお金の貯め直しからのスタートとなりますが、一般的に歳を重ねるごとにクビになるリスクは上がっていき、貯め直せた頃にまたクビになれば、また同じような苦労をすることになります。それにもっと歳を重ねていくと雇ってくれるところがさらに少なくなるので、その苦労を繰り返すこと自体も難しくなります。
働く⇒貯める⇒取り崩す、だけではキツい思いだけで人生が終わってしまいます…。
持つだけでは何もならないが、使えばそれで稼ぐことが出来る
でももしこの貯めた2,000万円を現金のままではなく、何かお金を稼いでくれるものに持ち替えていた場合はどうなるでしょうか。
たとえばすでに入居者がついている中古の不動産などに持ち替えていたとしたら、ものにもよりますが利回り15%くらいは見込めるので、夫婦どちらかの給料に匹敵するくらいの副収入を得られます。
現金に近いものでないと心配ということであれば、代わりに高配当が付く銘柄の株式を持つというのも一つの手で、この場合は年利換算で4~5%くらいになるので稼ぎは少し落ちますが、それでも毎月平均(実際は6月や12月に集まるので)で見ると6.6~8.3万円くらい稼げます。
一部をwebメディアなどに回していれば、更新・執筆依頼やキーサードの選定などに少し手が掛かりますが、代わりにその分もっと稼げます。
年数が経てば買った当時より資産価値が下がってしまうものもありますが、上がってきたお金を何かに使ったとしても、それら自体が消えて無くなることはありません。繰り返し使うことが出来るので、もし勤めをクビになっても長期で頼れます。
それに上がってきた収益を消費に使わずにまた投資に回すことで、さらに収入を増やせるので、それを続けていけば夫婦どちらかは勤め以外のことをやることもできます。
お金を貯められたら終わりではありません。それをどう使うかが大事です。