いくら頑張ってもその分多く取られるだけと不満に思う人も多いようなのですが、数が多ければ簡単に狙われやすくなるものです。これも給料の難点のひとつです。
取る側もなるべく手間は掛けたくないでしょうから、どうしても給料はこれからも狙われ続けます。
文句を言っているだけでは何も変わりませんが、給料への依存度を徐々に下げていき、もっと面倒くさい収入を増やしていけば、そうした不満やストレスみたいなものも和らいでくれます。
給料は一方的にやられてしまいがち
そもそも税制はどこかのお抱えとして働く人にとって不利にできていると知らない人は多いらしく、「一生懸命お勉強して、いいお学校に入り、いいお仕事に就き、いいお給料をもらえるようになれば、そこそこ経済的に幸せになれる!」と前の世代の人たちからそう言い聞かされてきたのに、言われたとおりに頑張ってその道を進んでみると実は苦労ばかりでなかなか豊かにはなりにくいと後から気づかされたというケースが多いようです。
キャリネコニュースの「高い税金に怒る年収1200万円の男性「給料が高い分、ストレスも多い。国会で寝ている議員には腹が立つ」」などをみると、累進課税が重くのしかかる上に、高給をもらっているがゆえに公的な補助もほとんど受けられず、自分が必要とするモノやサービスはほとんど自己負担となり、多くもらっても結局手残りはほとんど無くなってしまうものらしく、給料が多くてもそれに合わせて背負う苦労が増えるので疲弊してしまう人が多いのが分かります。
一般的に、給料が高くなればそれに比例して背負わされる責任もリスクも大きくなります。当然取られる時間も増えるので、疲労やストレスで健康へのリスクも上がります。求められている成果に対してだけでなく、関わっている業務自体に関して負わされる責任も重くなります。
それを分かった上で業務をこなして、額面上はそれなりの額のお金がもらえても、手元に入ってくるときにはすでにだいぶ引かれています。年収が1,000万円くらいなら手元に残るのは約7割、2,000万円なら大雑把に言って約6割と、もらえばもらうほど手残りは割合としてはどんどん少なくなり、割に合わなくなります。
「それなのに楽をして儲けているように見える人たちを見ると腹を立つ」というのも分かります。でも税制はそういうものなので、仕方がない部分もあります。
これもまた同じく 同じくキャリネコの「税金に怒る年収1400万円の男性「昇給しても税金上がるだけ。“高収入サラリーマンから取れるだけ取る”という考えが透けて見える」」からですが、 タイトルどおりに給料の場合は勤め先が税の徴収を代行してくれるという取る側としては税を徴収しやすいとても便利なシステムが整備されているので、ほとんど抵抗もできずに簡単に取られてしまう環境があります。
なのでいくら頑張って稼いでも、ほとんど手残りが変わらないので、給料が増えて暮らしが良くなる・お金が増えたという実感を持てないとあり、いくら頑張ってもあまりうまみが無いのが分かります。
給料以外の収入源を増やしていくと
勤め仕事はこのように、頑張り過ぎると税制面で特に不利なってしまうのが難点です。 その点、給料以外の面倒くさいとされる収入源の場合は有利です。
個人でも法人でも税の徴収は期の終わりに「後から」となっていて、経費として収入から差し引くことを法で認められているものが多いので、例えば先程の年収2,000万円規模ならば、その半分以上は様々な実は外にお金が流れ出ない経費、たとえば減価償却費や自分自身への利子や地代家賃などで消すことが出来て、さらに実際には手元に資産として残る出費も経費とすることが出来る(もちろん業務に関わるものに限られる)ので、課税対象となる収入をとても小さくすることが出来ます。
しかも税率も法人であれば残りに対して約25%程度(課税対象となる額が800万円までの場合)と、個人への累進課税と比べるとかなり低いので最終的な手残りは多くなります。たしかに最初に4割も取られたらやる気をなくしますね…。
家賃や配当や広告料あるいは印税などそのほか給料以外の収入は、取る側にとっても毎年書類の精査には一件ごとに時間も掛かり面倒なので、そこまで手間をかけて無理矢理ルールを変えないようです。それよりも簡単にしかも広くから取れるほうに目が向くのもある意味自然な流れです。なので「もっと財源が必要」となるときには、どうしても簡単に取る側の手が届く給料は狙われてしまいます。
他の収入源の場合は逆に、地味に各業界からの声が取り入れられて税率が下がったり経費として認められるものが増えたりと、少しずつ有利に整備されているようにも見えます。
最初から不利なものはいくら頑張ってもくたびれ損になりがちです。不平不満を言い続けても何も変わらないので、もし現状を変えたいと思うなら、有利とされる方に目を向けて、少しずつそちらに進んでいきましょう。