どこかが人生を通して最後まで面倒を見てくれるような余裕がある世の中ではなくなってしまいました。そんな世の中ですから、老後が心配でたまらないとか言う前に、まずはもし仕事をクビになったら…というときのための策を考えておくことが重要です。
老後より先にまずクビへの備えが必要に
頑張って勉強をしていい学校に入り⇒いい勤め先に入り⇒いいお給料をもらえるようになれば人生は安泰、と言い聞かされて育った人は多いようです。息子の学校へ行ったときに今でもそんな風に言い聞かせている親たちが多いことに驚かされます。技術の進歩によって分野によっては人間の価値が下がってしまったことに気づいていないはずはないのですが…。
でも残念ながらどこかにぶら下がって生きる戦略は通用しなくなりつつあります。All Aboutの「会社でリストラされそうな40代のマネー術」などにもあるとおり、人手不足だし競争環境がより過酷になってきている事情等もあり…と人を雇う側ももし望まなかったとしても、どうしてもAIなどの機械の導入と抱えている生身の人員の削減を進めないと生き残れない状況にあるので、特にホワイトカラーと呼ばれる仕事場では、年齢的に給料が高めの40代・50代くらいの人たちが整理の対象になることもわりと普通になってしまいました。
それにこうした流れが特に目立ち始めたのは二年ほど前からですから、コロナ禍とは関係が薄く、雇う側の人たちが近いうちに必ずそうするしかないのでやると宣言していたとおりに進んでいるので、今回の事態が収束さえすれば自分が何とか最後までしがみつける場所が残ると安易に思わないほうが良いでしょう。経済的な面だけを見れば、コロナ禍はもしかしたら合理化を進めるただのきっかけに過ぎなかったのかもしれません。
退職募集とかいっても実質解雇に近いので、これまで間近で見てきた例からすると抵抗は難しく、たとえ数年程度抵抗できても、どんなにしがみつきたいと思っていても結局は出されてしまいます。こうしたケースについては、抵抗して騒ぎ立てるべきとのアドバイスがあったりもしますが、数年延ばせて居続けられたとしてもよほど精神的に強くなければ居心地は良くないでしょうし、最後に出されるときの上乗せ分は消えているので、割増しでくれるというならば、それを受け取って再スタートを切ったほうが良さそうには見えます。
投資をしてから起業するのでも良いかも?
先程の記事によると割増しで支給された手切れ金は、半分を起業に充ててもう半分を投資に充てるのが一つのやり方とあります。雇ってくれる先を見つける・そこに居続けるのは、歳を取るごとに難しくなってくので、何か商売を始める=自分独自の居場所を確保しつつ、その傍ら、投資で収入も確保しておけば安心ということのようです。
実現できれば雇われ仕事一本で生きるよりも基盤は堅いので安心ですが、新しい仕事を見つけ・それに慣れながら、投資もしてしかも起業準備をする…となるとあまりに忙しすぎて、どれも上手く行かなくなる可能性もあります。
起業についてはもともと準備に時間が掛かるところもあり、収入自体の確保を済ませておいた方が安心ですから、一旦はその構想をおいて置き、とりあえずは先にあまり直接手が掛からない投資に集中するのも一つの手です。
再就職先にも慣れて、買い入れた資産が一旦すべて軌道に乗ってお金を稼ぎ始めてくれれば、普段は手間が掛からないので、空いた時間を何か別のことに向けられるようになります。その時に改めて、自分独自のビジネスを始めるべく活動するといいかもしれませんよ。入念に準備をしておけば上手くいく可能性も上がります。