どこかにずっとぶら下がって生きられればと思っていても、現実は厳しくて最後まで面倒を見てくれるところは少ないようです。
人生後半のステージでイヤな思い・辛い思いをしなくても済むように、なるべく早い段階から準備をして、他人のものに頼らなくても生きられるようにしておきましょう。
ずっとは居づらいものらしく…
よくお金のプロの人たちが、老後に備えるためになるべく長く働けとアドバイスしているのを見掛けますが、ここでも何度か言ってきたとおり、中国新聞デジタルの「シニアの悲哀、定年再雇用「終わった人扱い」 畑違いの仕事で給料4分の1」等によると、「定年後も同じところでずっと働き続ける」をあてにするのは難しいようです。
定年後に同じ勤め先に残っても、まず人間関係の構築が難しそうです。周りは皆じぶんより若いのでその空気の中に居続けるのも大変でしょうし、歳を取ればパフォーマンスも落ちるだろうし、ミスをし続ければそれをフォローする側からはあまりよくは思われません。
長く雇い続けるということはそのぶん若い人の機会や取り分を奪うことにもなるので、 問題がなさそうな人だったとしても憎くは見えてしまうかもしれません。それにどう接したらよいか分からず何となく現場からも雇う側からも扱いにくいとされて、与えられる仕事も給料も接触もかなり少なくなるようなので、周りに人居るだけでなく適度に関りがないと寂しいという人には厳しい環境のようです。
それに給料が減ればそのぶん収入源としては頼りなくなるし、1年ごとの契約というのも多く更新するかどうかも雇う側次第の部分が大きいそうなので、制度があるとはいってもこれを数年間分の堅い収入源と見るのはやめておいた方がよさそうです。周りでも更新一か月前に「要らない」と言われ他に勤め先を探すしかなかった人をこれまで多数見ました。働きぶりにはそんなに問題が無くてもそうなります。
70歳定年法が制定されて、働き手の70歳までの雇用延長の努力義務が課されるようにはなりましたが、雇う側の本音は先程の記事にもあるとおり「国の要請だから仕方なく」です。
雇い続けてくれるなら、たとえ給料が激減しても仕事にやりがいが無くてもまだ良心的かもしれません。そのうち雇用延長が義務化されるのを見越して先手を打って大量の人員整理を始めて、早くも将来の雇用負担を軽減を進めているところも昨年くらいから出始めています。
社会保障負担が膨らむから面倒見切れない、扱いづらいので要らないと、結局誰も面倒を見たくはないようです。
「働く」への依存度を下げておく
ではどうすれば一旦の定年後もそこそこ幸せに生きれれるでしょうか。
お金の心配をしたり、誰かに嫌な思いをさせられたり辛い思いをしなくても済むようにするためには、なるべく早くから勤め先=他人のものに頼らずとも生きられるようにしておくと良いでしょう。
定年後も経済的に勤め先に頼らなければ生きられないとなると、ガマンを強いられます。ですが現役の間に給料の一部を毎月必ず先取りで投資の種銭つくりに回し、ある程度の額に達したところでそれをお金を稼いでくれるもの=たとえば不動産や株式などに持ち替えるようにして、それを続けると、給料への依存度を下げられます。
定年後にもらえる給料は、現役時代のそれと比較して半分かそれ以下になると聞きますが、現役の間に準備をしておけば、それくらいの額は稼げるようになります。そうすれば、ガマンをしたり何かに気を遣って生きる必要も無くなります。
その上で、運よく雇用を継続してもらえるならば、ドライに考えて使えばよいのです。もちろん、お金をもらうからにはそのぶんはしっかりと働かなければなりませんが、それ以上のことは何も考えず・尽くさずにです。
ひとつの収入源と割り切っていれば、給料がかなり落ちてしまうとはいえ、最低限の接触と仕事量でそれだけもらえるのであれば、これほどいい環境は無いとも言えます。