ある研究結果によると、短期で儲けようとするよりも長期でじっくりやるほうが着実に儲けられる傾向にあるそうです。もともと投資は長期でやるべきものではあるので、余程自信がある人でなければ短期の値動きにはあまり頼らないほうがいいのかもしれません。
短期の激しい値動きに掛けるのは投機で、投資とはほぼ異なるもの
10年近く前のデータではあるようですが、あるじゃんAllaboutの「やっていない人とは1500万円もの差が!? 成功している投資家の共通点」によると、一万数千人規模で、長期投資をした人と短期投資をした人の運用成績を比べたところ、平均して1,500万円もの差が見られたそうです。
長期投資をした人は色んなものを買い付け市場と連動した形で積み立てつつ…と基本的にはほぼ放ったらかしだったようで、それに対し短期投資をした人は自分で選んだ何かに集中的な投資することを返した結果の差のようです。
簡単に言うとほぼ貯金に近いようなことをし続けた人が最後にそれなりの額に積み上げることができたのに対し、ギャンブルに挑んだ人は儲けが少なかったということなのかもしれません。
分散投資をし過ぎると、それはそれで儲けが小さくなるのであまりよくはないとは思うのですが、値動きの激しいものに集中的に手を出して手っ取り早く儲けようとするのが難しいのは確かです。
ところが世の中的には「投資」と聞くとわりとこの短期の激しい値動きでお金儲けすること、と勘違いされている部分が大きいようにも見えます。それゆえに新たに投資をしようという人もそういった手法でお金儲けをしようとします。でもこれは本来の投資とはちがいます。
自分ではコントロールができない値動きで儲けようとするのは「投機」で、どちらかというとギャンブルに近く、長期で事前にある程度決められた額/料率を稼ぎ続けるためにやる本来の投資とは別物です。
先程触れたものは株式について書かれたものではありますが、不動産やwebメディアなどへの投資にも共通します。
不動産の場合は例えば資金を使って手を加えて育てたものを景気のサイクルに合わせて高く売りたいとかいうのであれば、投資の中に入るかもしれませんが、本来は長期で時代家賃を得るために持つものなので、 いつどうなるかもわからない地価の動向等に頼って単純に物件の売買で差益を得ようとするだけであればそれは投機と変わりません。
webメディアについても同じで、自分で使って育てて広告料を得る等するのではなく、仕入れたドメインやサイトの単純な転売などで短期で儲けようとするのであればそれは投資とはちがいます。
投資では値動きをあまり気にしなくてもいい
もちろん「投資」をする際にも、投資対象の仕入れ値を小さくすることができるのであれば、そうするに越したことはありません。投資資金を回収するまでの期間が短くて済むからです。
ですが仮にもし少し高値で仕入れてしまったとしても、それほど大きな問題にはなりません。「安く仕入れる」は商売であれば必須となりますが、もともと長期でお金を得るためにやっているわけですから、高値で仕入れて少し損をしてしまったとしても、売買でしか儲けられないものとはちがい、定期的に入ってくる上がりによって最終的に回収することができます。
長期でじっくり稼いでいくスタンスでいると、相場の上げ下げをあまり気にしなくて良いので精神的にも負担が少なくて済みます。自分ではどうにもできない市場の動きに頼らなければならない場合はそうはいきません。儲けられるか損をするかは全て相場に掛かっているので、常に落ち着けないはずです。当たれば大きいとはいえ、儲けられるかも確実ではありません。
長期で家賃や配当や広告料などを稼ぐために投資をする場合、それらの投資対象の多くは大体もう価値が決まっているため、相場が大きく動いても上げ下げの幅は小さいので、短期投資のような値動きによる儲けはほとんど望めません。ですが代わりに安定した稼ぎを得られます。今回のコロナ禍のような事態が起きてもです。
着実に増やしたいのであれば、良く知っているものであれば分散はしなくても良いですが、長期で安定的な稼ぎが期待できるものでやるべきかもしれません。欲をかきすぎると上手くは行かないようです。