リモートワークが普及して、成果分に対してしか給与が支払われないようになってきていることで、属した先に尽くして何とかしようとしていた人たちが困っているようです。
今までの人たちがそうしてこれたのになぜ自分たちは…と思ってしまうかもしれませんが、もともと非効率とされていた部分が切られてしまっただけなので仕方がない部分もあります。タダのものはたまたまもらえていただけなので、あてにはしないほうが良さそうです。当てにできる堅い収入源は、自力で築いていきましょう。
残業代くらいで済んだらならまだマシなのかも?
週刊SPA!の「テレワークで残業代10万円が消えた。家計を維持できない“プア中流”の絶望」によると、コロナ禍をきっかけにリモートワークや働き方改革が普及したことによって、今まで残業代に頼って生活をしていた人たちは収入が大きく減り、苦境に立たされているようです。月額10万円以上下がった人もかなりいるようです。昨年はボーナスもカットされたところもあったので、年収が3割近く下がった人もいるのだとか。
昨年6~7月くらいには既にそうなるであろうと言われてはいましたから、予測どおりになってしまっただけのようにも見えますが、雇用自体についてじぶんは大丈夫と思って人が多いのと同じように、自分の給料は減らないものと思っていた人も多いものなのか、実際下げられてショックを受けた人は多いようです。
住宅ローンを組むときにこうした残業代などの本来は変動するはずのものなどもあてにして組んでしまっていることが多いとありますから、これからローン破綻する人も今後さらに増えそうですね。
収入が3割も減れば生活に大きな影響が出そうではありますが、それでもボーナスのカットや残業代が減るくらいで済めばまだかなりマシなのかもしれません。
リモートワークの普及がもたらしたもう一つの大きなものは、「不完全ではあるけれど、意外とそれなりの形のものが出来上がる」という気づきです。今まで常時お抱えのスタッフが集まらなければ出来ないとされていたことが、寄せ集めでも何とかなってしまったので、仕事の外注化も進むだろうとの見方もあるようです。
そうなると、残業代がどうのどころではなく正規雇用というポジション自体も危うくなりそうです。先程の記事によると、もともと競争環境が年々厳しくなってきていることから、この流れはコロナ禍とは関係なく既に進むことはほぼ決まっていて、今回の事態はきっかけでしかなかったようです。
将来はもしかしたら皆で単発の仕事を奪い合うとなると、なんだか「一億総下流化」とかいう言葉を思い出してしまいますが、仕事の案件が少なくなれば低い単価を提示し合うようになるので、最後はそうなる可能性もあります。歳を取れば仕事を取りに行くのもきつくなるので、「働く」一本で普通になろうとするのはもうほとんど無理な話なのかもしれません。
普通に働いて幸せになれない社会は良くないとは思いますが、 状況が厳しくなればなるほどもっと効率やコスパが重視されるようになるので、この流れ自体は止まりそうにはなく、ここ数年は収入減の波は続くようです。
他に目を向ければ
この先では何の希望もないのかというとそんなことはありません。こういう状況下でも、堅く稼ぎ続けることは可能です。「働く」以外の領域に目を向ければできます。
エッセンシャルワーカーが住む物件、実需が堅い事業に関わっている銘柄、あるいはそういったところのモノやサービスを紹介するwebメディア等を持っていると、今のような事態が続いても、家賃や配当や広告料は稼げます。景気がいい時にそれと連動して大きく稼ぐといったことはまず望めませんが、その代わり上がりは安定していて、世の中全体が苦しい時でもあまり変わりません。
時間を掛けて、上がりは使わずに積み上げてさらに投資をすれば、着実に上がりを増やしていくことができます。頑張ってもいつでもクビになり得て一瞬ですべてが崩れ去る「働く」より頼れて、安心を得られます。
○○が悪い!とか昔は良かった…とか言ったところでも何も変わりません。少しでも早いうちに「働く」への依存度を下げる方向で動くことが大事です。