当然コロナ禍の影響もせいもあるかとは思いますが、今の流れで行くと、「働く」一本で普通に生きていくのは難しくなりそうです。
労働一本にオールインしていると、突然のクビで生活基盤が吹き飛び失われることになります。困窮しないようにするためにも、他の収入源を持っておくことは大事です。
「働く」は外の環境や都合に常に左右される
コロナ禍がなかなか収束しないため、雇用環境が悪化しているようです。プレジデントオンラインの「大量リストラが前倒しされる恐れ…3社に1社が「1年以内に雇用維持できなくなる」」によると、これまで国からの助成金等を受けて何とか雇用を維持してきた企業の多くでも、そろそろ限界がきつつあるようです。
昨年を乗り切れたので自分は大丈夫かも思っている人も多いかもしれないのですが、もともと大量整理は早ければ年末くらいには来るはず…と昨年半ばくらいから言われてはいましたから、とうとうそれが来てしまったという感じでしょうか。
「効率やコスパだけが重視されるようになると優秀な人だけが残り普通の人たちは辛い…」といった見方もあるようで、たしかにそういった傾向もあるにはあるものの、出来る人なら安心かというとそうでもなさそうです。何社も渡り歩いてきたわけれはありませんが、今まで間近で見てきた事例からすると、勤め先の財務状況によっては優秀/優秀でないにあまり関係なく年齢や所属先などで一括りにされて一気に出されてしまうことがあります。
噂だけではなく誰から見ても優秀と見てよい実績を上げた人でも、雇う側の都合次第ではいつでも出されます。 一見するとキープしておいた方が良かったのに…と思える人でも、雇う側は淡々と切ったりします。
当の本人も自分は替えがきかない人材のはずだから切られるわけがないと思っていたかもしれないし、実際に穴が開いて困るくらい優秀だった人もいます。ですが時間は掛かるものの意外と何とかなるもので、空いてしまった大事な部分は残った人たちの中の誰かが補って、一応の形が保たれます。雇う側もそうした過去の傾向から、結局は何とかなるもので簡単ではないけれどいつかは替えが現れると分かっているようです。どんなに優秀でもほぼ絶対切られないくらの人は実はそう多くないのかもしれません。
「じぶんは優秀だから大丈夫」などと雇われとしてのじぶんの力を過信せずに、いくら鍛えてもどれだけ実績を上げても環境や雇われ先の都合次第でいつでも簡単に吹っ飛んでしまうものという覚悟を持っておいたほうが良さそうです。
優秀な人なら出された後も何とかなるのかというとそう簡単ではありません。30代後半以上でもともと高給を得ていた人であれば、同じような職種に就くチャンスはまずないくらいに思っておいた方がいいかもしれません。周りを見ると、 全く別の業種に移って一から再スタートした人もいます。元々の給料が半減しても、それでも何かが見つかればまだマシで、出された後に数年近くいいお仕事に就けないままの人も多く居ます。
じぶんは大丈夫と勘違いしペアローンとか借金の塊を背負ってしまったために、今になって苦しんでいる人も多いのだとか。夫婦どちらかが倒れたらおしまいで全部を失い最後は借金が残るだけというこのモデルは「35年何事も無ければ」という奇跡が前提になっているので元々無理があると思うのですが、コロナ禍によってそれに気づかされる人が続出というニュースを見ると、だから言ったのに…という感じです。直近では10年以上前のリーマンショック後にも同じようなことがあったのに、少し時間が経つとその記憶も薄れてしまうようです。
労働以外の稼ぎを増やそう
「働く」一本に掛けるということは、外の都合や環境に全てをゆだねて生きるということになります。収入源は常に不安定です。
労働一本でも投資なんかするよりも安全と勘違いをしている人もいますが、労働にもクビによる無収入リスク、だれかの巻き添えで責任をかぶるリスク、無理をさせられて体を壊す、ケガをする等の様々な大きなリスクがあります。安全な道ではありません。
労働以外の収入源、たとえば実需の堅い不動産や株式などへの投資から得られる家賃や配当などは、持ち主が置かれている状況や状態とは無関係にお金を稼いでくれます。責任の範囲も限定されていますし、突然のクビや定年で収入が断たれるなんてこともありません。
年末の街頭インタビューで昨年突然勤め先の都合で解雇された人たちが「労働一本で生きるというのが、いかに脆く不安定かを実感しています…」と言っていました。
こういう状況下でも安定した生活が出来るようにしておくために、労働だけを頑張るのではなく、少しずつ自分の代わりに稼いでくれるものを増やしていきましょう。