手持ちの現金が周りの人と比べて少なかったとしても恥ずかしいとか思う必要はありません。手持ちの現金がゼロでも、代わりにお金を稼ぎ続けてくれるものを持っていれば生活は出来るので問題ないからです。
現金という形でなくても大丈夫
どうやらかなり多くの人が、老後資金は現金という形で持っていないといけない・それを取り崩して使うもの、と思い込んでいるらしいので、貯金額の多い・少ないは人と差があったらどうしても気になってしまうものなのかもしれません。
マネープラスの「50代資産1000万円未満は恥ずかしい?年金と個人年金650万で生活できますか?【2020年ヒット記事】」などでも、そんな感じで50代半ばの女性が老後資金が他の家庭と比べて少ないかもしれないので不安とFPに相談を寄せいていたりしますが、働いてお金を貯める⇒それを取り崩して何とかする、の発想から抜け出さない限りは、この先いくらお金をさらに積み上げることができたとしても、たぶんお金に関する不安が消えることはないのではないでしょうか…。
記事中の女性の場合、貯金や将来もらえる個人年金など合わせて資産の総額は約1,400万円くらいとのことで、少額ながらローンもまだ残っており、定年までの年数ももうそれほど残っていないことから将来が不安なようです。
コメントを見ると、なるほど確かにそれでは心細くなるはずという見方が多いようですが、見方を変えればそれほど希望がない感じではありません。というより資産が少ないかも…というわりには老後に向けての足掛かりを作るには十分かもしれません。
しかもよく見ると年金収入も夫婦合わせて約25万円になると見込まれることから、実はそれほど心配はなさそうにも見えるのですが…。
現金以外の形で持てばよい
以前も50代からでも老後に備えてある程度の資産を作れる事例を紹介しましたが、手元にとりあえずすぐ使える現金が700万円もあるのであれば、ここでいつも紹介している「毎月3万円以上を先取り貯金して、まずは6年貯めて投資の種銭を作り…」の手順をすっ飛ばして、いきなりお金を稼いでくれる資産をいくつか買うことができます。
200万円前後で売られている場所は全くバラバラにはなるでしょうが 200万円前後で売られている 中古の戸建てなどの不動産を3つほど買い、それらを賃貸市場に出して入居者が付けば、3つそれぞれから毎月3万円以上、合計で毎月10万円前後の家賃収入を得られます。
上がってくる家賃は引退まで手を付けず再投資に回し、さらに毎月貯めているという4.5万円も合わせることで、さらに不動産を増やせます。毎月15万円近くあれば、定年までの数年間でさらに3~4つ増やせるでしょう。
何かと現金が必要になったり、手元に少しはお金もないと不安ということであれば、60近くになったところで投資対象を高配当が付く株式に変えればよいだけです。
それによって流動性も確保できるし、実需が堅く年利換算で4~5%の配当が付く銘柄であれば、全ての家賃の上がりと毎月の貯金を向けて240~300万円分を買い付けるごとに、月平均1万円分の配当収入を毎年積み上げていくことができます。
すると、65歳の引退時の資産額は、不動産と株式を合わせてかなりの額になっているはずです。不動産は築年数が経ち下がっていたとしても、上がりを積み上げて作った現金に近い株式の積み上げが大きいので、お金の心配はそんなにないなずです。
何より心強いのは、現金とは違ってこれらの資産はお金を定期的にずっと稼ぎ続けてくれるというところです。現金のように一度使ったら手元から消えて無くなってしまうということはありません。何度でもお金を稼いでくれます。
家賃と配当の上がりを合わせれば、その頃の稼ぎは年金収入とほぼ同じくらいになっているのではないでしょうか。これだけあれば、仮にもし支給額が減ったとしても全然影響はないし、先程の記事中の女性のように月5万円分くらいの少しのぜいたくなら十分に可能です。
現金だけを持っていて、それをただ取り崩すという考えでいる場合は、こうは行きません。老後は減り続ける現金の残りを見て、ただ不安を感じ続けるだけです。最初にいくら持っていてもです。
よく突然の大きな出費に備え…とか言われたりしますが、そうした大きな出費には無理ない範囲で保険を掛けておき(*医療も皆保険がきく部分が大きいのでで、普通に生きているかぎりは実はそんなに掛からないものらしく)、それ以外にはお金を稼ぎ続けてくれるものを十分に持っていれば、もし手持ちがゼロに近くてもあまり問題はありません。