コロナ禍が長く続いてお金に関する不安を感じる人が多いためか、最近また貯蓄に勤しもう的なものを多く目にしますが、「○○歳になったら、○○万円くらい持っているのが理想」には、あまり大きな意味はありません。
現金は使ってしまえば手元から消えます。消えるものをいくらため込んでも、安心は感じることはできないからです。
貯金の代わりにお金を生んでくれるものを色々持っていれば、貯蓄がほとんど無い状態でも、お金に関する不安を感じなくて済みます。
投資をしたことが無ければアドバイスのしようがない?
おそらくアドバイスをする側も、働く以外の方法でお金を稼ぐ経験をしたことが無い人が多いのでしょう。「お金のプロ」たちがクビ対策・老後対策として勧めるのは、大体きまって貯蓄です。
お金を貯めて、失業などの大きな問題に直面したらそれを取り崩して何とかしのぐという単純な戦略です。数年しのげればその間に何とか再就職を見つけられるはずなので、また一から貯め直せば何とかなると言いたげです。本当は、歳を取るにつれて、それを繰り返すのは難しくなっていくにもかかわらずです。
貯蓄だけを勧めるのは、リスクがあるものを勧めるわけにもいかないからということもあるのでしょう。でも一番の理由はおそらく、アドバイスをするにしても、働く以外の方法でお金を稼ぐ経験をしたことが無いので、具体的な方法を勧めることができないからなのかも。
話す機会があるたびにプロとしては何に投資をしているかと間接的に聞き回ってみたところ、過去に投資をしたことがあるとはいっても、将来現金の塊を持つためにファンドを買ったくらいという人が多く居ました。そのほかの現物では株式くらいで、不動産をやっている人は持っていたとしても区分を1~2件、webメディアにいたってはゼロと、メインの収入は本業のお金に関する相談業務等で、それが無くても食べていける他の収入源があるという人はいませんでした。
たまに例えば、こちらのファイナンシャルフィールドの「みんなはいくらくらい貯蓄できていて、いくらくらい負債があるの?」のように、勤労収入だけに頼るのではなく、少しづつでもよいから、働く以外の収入源を持とうと勧めるものもありますが、残念ながら投資対象とすべき順番を間違えてしまっていたりします。
簡単に投資が始められるものとしては、まず株式が挙げらることが多いのですが、相場の上げ下げを読むのは簡単じゃありません。それに上げ下げに頼って売却益を得ることだけを目的にやるのは投資ではなく投機です。
値動きでのもうけを狙うのではなく、本来の投資をする=株式であれば配当を得る目的でやるとしても、利率はどんなに頑張っても3~5%くらいです。もちろん年利換算で3~5%も出すのはとても大変なことですが、不動産やサイトと比べるとどうしても低いものと感じてしまいます。
最初に利回りが低いものに投資をしてしまうと、資産を増やすスピードが格段に遅くなってしまいます。
やったことがない人が多いゆえに彼らから勧められることはまずないだろうと思いますが、まず先に始めるべきは不動産のほうからです。なぜなら不動産から上がる家賃は年利換算するととても高く、これを再投資してさらに物件の数を増やしていくことで、収入の額自体を株式よりもはるかに早く増やせます。
収入の額自体が増えれば、その後さらに収入源自体を増やすスピードも上がるので、資産を増やしていく上で有利です。ですから最初に不動産⇒収入自体が大きく増えたところで改めて株式、の順で進めていくと効果的です。
webメディアは不動産以上に利回りは大きいのですが、突然検索順位が下がってしまい稼げなくなったりと、寿命が短い傾向があるので、最初に不動産から始め、そのあとであればいつの段階から始めても良いものの、高額なものを買ってすぐ使えなくなっては大変なので、まずは少額のものから初めて慣れていくのが良いでしょう。
いくら持っているかではなく、いくら稼ぎ続けられるかを気にするべき
これらへの投資は何歳からでも始めることが可能ですが、雇用は何歳まで続くかは分かりません。でも歳を取れば取るほど不安定になっていくものであるのは確かです。
ですからまだ働けるうちに毎月先取りで数万円ずつ貯めていき、ある程度貯まったところで、「現金をお金を稼いでくれるものに持ち替える」を着実に進めていきましょう。
お金を生んでくれるものが十分に有れば、支出のほとんどをカバーできるので、現金の塊が無くてもそれほど問題は無いのです。
気にするべきは○○歳時点で現金をいくら持っているかではありません。 お金がいくら入り続けるかです。