最近よく老後に、もしくは老後を待たずして失業などで困窮する女性について聞くことが多く心が痛みます。女性に限らず男性もそうなのですが、ライフイベントで経済状況が大きく変わることがあるので、何かが起きる前に、投資をしてある程度の副収入を確保しておくと良さそうです。
投資をしてライフイベント等による変化に備える
この頃よく70~80歳近くと思わしき女性を通りかかった工事現場等で見かけることがあります。作業員ではなく誘導員とはいえ、一日働くのはキツそうです。いくら昔と比べて今の高齢者が元気とはいえ、チラっと表情を見てみるとあまり好きで働いているようにも見えません。
例えばLIMOの「「老後難民女子」が懸念される理由。老後資金の準備は女性こそ大きな問題」によると、 老後への準備は男性より約1割ほど少ないらしく、また、 19年にサラリーマン1万人規模で行った調査結果からは、何らかに投資をしている男性の割合は45%もいるのに対し、女性は約29%しかないと大きな差が見られたとあるので、ほとんどの場合は他に収入源もないので必要に迫られて仕方なく、なのかもしれません。
イメージ的には今では女性でも投資をしていることは珍しくなく、誰でもいつもで勤めをクビになり得ることは広く認識されているはずなのでそこまで男女差はないのではと思っていましたが、今の現役世代の女性の側から見ても「投資家が10人集まれば大抵の場合、男性8割・女性2割の印象がある」「損が怖いという人が多い」ようですから、投資をしている女性は本当は少なく、しかもその理由も単に男女間で平均収入に差があるからというだけではないようです。
ですが投資をして他に労働以外の収入源を持っていなければ、先程触れたように、かなりの高齢になっても働き続けるしかありません。体が動くうちはそれで何とか年金収入等で生活費をまかなえない部分をカバーできるかもしれませんが、歳を取るほどキツくなるはずでし、働けなくなれば生活は成り立たなくなります。
また、老後がどうのどころかまだ現役でいる間にも生活困窮のリスクは常にあります。ある程度の年齢に達すれば、勤めを突然クビになり無収入になるリスクが上がります。クビにはならなかったとしても、色々制度は整ってきているとはいえ、それでも結婚や出産をすれば、一時的~長期で収入に影響が出ることがあります。
投資をしておくことは、遠い老後への対策になるだけでなく、まだ現役でいる間のこうした収入減や無収入になるリスクへの備えにもなります。
現金の塊ではなく、収入源を作るために投資をする
投資をするとはいっても、単によくお金のプロたちがすすめるように現金の塊を作るためにやっているのでは、あまり安心にはつながりません。
現金は一度使えば消えて無くなります。貯めたもので一時的に助かっても、次にまた危機が来たらもう助かりません。
それに、人の寿命はいつまでなのか読めるものではないので、思わぬ長生きで「用意した現金の塊を少しずつ取り崩して老後をしのぐ」の目算が狂う=お金が足りないことがあります。
現金の塊を持っていなくても、代わりにずっと定期的にお金を稼ぎ続けてくれるものを持てば安心を得られます。上がってくる収益を生きるために使っても、収益を生んでくれるもの自体はべつに無くなったりしないからです。
中古の不動産や高配当が付く株式などは、元々モノ自体が古かったり市場自体が成熟していて事業価値が大体決まっていたりするので値動きが小さく、それ自体の転売で大きく儲けるといったことはほとんど望めません。ですがそもそも投資は投機とはちがいますし、大きなもうけが出なくても代わりに、一度軌道に乗ればあまり手が掛からず、長期でお金を稼げます。それらの収入を積み上げて、出費をほとんどカバーできるようになれば、それとは別の大きな現金の塊を持っていなくても問題はありません。
給料以外の収入源を持っていないと、勤め先へ頼らざる得なくなり、じぶんがやりたくないことをずっとガマンし続けて生きなければなりません。その過程で身体を壊したり病気になることもあるので、誰かの巻き添えで責任を負わされたりと、労働にも実は投資に劣らないくらい大きなリスクが潜んでいます。
本当は女性だけでなく男性も意識すべきことなのですが、最後まで辛い人生だったとならないためにも、生身の自分以外にもお金を稼いでもらう手段を持っておきましょう。