ブロックチェーン技術の進歩によって多くの暗号資産が生まれました。ビットコインやイーサリアムなどの有名な通貨が流通の主流ですが日々新しい通貨も誕生しています。例えば新しく登場した通貨にはVELAS(ベラス)というものがあります。そこでVELASとはどんな暗号資産なのか、どのような目的で開発されたのか詳しく解説をしましょう。
VELASは従来の暗号資産の問題を解消する目的で作られたもの
VELAS(べラス)は数多くある暗号資産の1つです。VELASを開発したのはスイスに拠点を置くVELASチームです。本通貨は開発スタッフによると、セキュリティ分散化をする必要がなく30,000t/psまでの処理を行うことができるとアナウンスを行っています。もともとVELASは暗号資産の問題となる部分を包括的に改善することを目的として開発されました。例えばビットコインは1秒あたり7のトランザクションを実現します。トランザクションとは商取引や売買という意味の言葉です。つまりビットコインは1秒で通貨のやり取りを7回行うことができます。またビットコインの平均ブロック確認時間は10分ほどです。ブロック確認時間とは取引が正しいと承認されるまでの時間のことです。ビットコインの場合は平均10分ごとの取引内容が検証・承認される仕組みをしています。
VELASはパラメーターによっては検証処理速度を1秒から2分くらいに短縮できます。VELASの処理速度をサポートするのが、人工直観委任証明(以下AIDPOS)という技術です。AIDPOSを利用すればVELASネットワーク上に出入りするデータをすべて、評価してブロックチェーンを効率よく動作させることが可能です。これにより通貨の取引速度を向上させることができます。
・セキュリティ強化とマルチウォレットを採用した通貨
暗号資産を守る上で重要になるのがセキュリティです。もしセキュリティに問題があったときには暗号資産を盗まれてしまう可能性があります。安全に資産運用する場合はセキュリティ面を重視して通貨を選ぶ必要があります。VELASはブロックチェーンの基礎的な技術Delegated Proof of Stakeに基づいて保護されています。そのためネットワーク環境における大半の悪意のある攻撃からVELASを守ることができるので安全性は高いのです。また本通貨にはデスクトップウォレットというプログラムも実装されています。一般的に暗号通貨は取引所のウォレットに保管をして利用できます。デスクトップウォレットは自分のPC上に暗号通貨のウォレットを作ることができる機能です。手元に通貨を置いて自分自身で安全に管理できるのがVELASのメリットです。
ただしデスクトップウォレットは1つの通貨にしか対応していません。そのため複数の暗号通貨を取引している人にとってはやや使いにくいのがネックです。VELASはマルチウォレットテクノロジーを採用しているため、イーサリアムやビットコインなども1つのウォレットに保管をすることが可能です。さらにマルチウォレット内から秘密キーシードを作り、安全に暗号資産を保管できる環境が整っています。秘密キーは特定のユーザーだけが持つことができる鍵のことです。公開鍵とセットで使うことによって通信を暗号化し、第三者が取引内容を読み取れないようにすることができます。暗号通貨取引を行う際は安全のためにも秘密キーを使った運用が必須です。
今後の展開は期待できるのか?
VELASを開発したのはアレックスアレクサンドロフという人物です。彼はブロックチェーンとAIプロジェクトの今後について語っています。アレックスサンドロフによると人間と機械は行動する方法が異なっているそうです。人間の場合は直感的に意思決定を行う事ができますが、機械の場合はそうはいきません。コンピュータは与えられたデータから機械的に判断をして行動をします。暗号資産のVELASは人工的な直感により状況を予測して最終的に何が起こるのかを予測して処理をします。さらにVELASは人工知能とSchnorr署名を利用し、ネットワーク上の悪意のある動作などを防御することができます。これによって暗号通貨の取引は、より安全性が増しVELASの利用者も増えると、アレックスサンドロフは予想をしています。
VELASはすでにCoinpayments、Blockchain Suisse、Mind.AIなどとパートナーシップを結んでいます。Coinpaymentsは暗号資産の決済代行会社として知られている企業です。2013年にカナダのバンクーバーで誕生しました。これまでCoinpaymentsではビットコインやライトコインなどを使用して決済サービスを顧客に提供を行っています。すでにCoinpaymentsではVELASの扱いをスタートしました。アレックスサンドロフはブロックチェーンの人工知能の技術を応用することによって、従来まであった暗号資産の問題点を解消できるとコメントをしています。そのため今後VELASが暗号資産市場において主流になる可能性は高いといえます。
今後VELASがトレンドになる可能性はある
VELASは従来まであった暗号資産の問題点に着目して作られた通貨です。人工知能を用いてセキュリティの強化、暗号通貨の処理速度を向上を実現しました。さらにCoinpaymentsといった暗号資産の決済代行会社などをパートナーシップにしており、精力的な活動を行っています。これまでの実績から今後VELASが暗号資産のトレンドになる可能性は十分にあります。