先月5日、高校と高卒者の2割ほどが進学する専門学校の連携を強化するため
文部科学省は一貫教育プログラムの策定に乗り出すことが分かった。
医療や調理など職業に直結した教育をする専門学校に目的が定まらないまま進み
学習意欲を維持できないケースがあり、高校段階から進学後を見通したカリキュラムで
将来の職業選択につなげたい考えだ。
2021年度に全国16カ所を選び、高校と専門学校の連携についての実証事業を開始し
21年度の予算案に関連経費として約4億円を計上した。
全日・定時制高校の卒業者は年間100万人余りで
そのうち17万人ほどが専門学校に進学し、地域を支える仕事に就く卒業生が多くいる。
以前から高校と専門学校が連携をすることはあったが、出前授業などにとどまっていた。
今回の実証事業では、高校と専門学校が協力してカリキュラムや共通の学習目標を開発し
専門学校側は就職先の開拓を担い、提携する高校から進学する場合の学費減免も検討するとのこと。
また、工業科や商業科など専門学校かどうかを問わず、普通科高校の参加も求めている。
事業には地元企業や教育委員会も参加。
企業は産業界の最新ニーズを踏まえたカリキュラムとなるよう高校や専門学校に助言したり
現場の実態をよく知る指導者として従業員を派遣したりする。
そして、それぞれの橋渡しを教育委員会が行う方針だ。
都では、都立工業高校と情報系専門学校、IT大手が連携し
高校2年次から専門学校まで一貫で学ぶコースの開設に向け、準備が進んでいる段階だ。
高校から、将来を見据えて進めていく学習は
とても大切ですね。