これから社会に出る人たちがそこそこ幸せに生きていくために何に投資すべきなのかは、何に重きをおいているかにもよりますが、健康であることと、生身の自分以外の収入源(お金を返しでくれる資産)があれば、色々心配せずに人生を楽しめると思います。
お金を増やす基本的な手段は何?
コロナ禍の影響もあって将来を見通しにくくなる中で、お金のプロたちは経済的に幸せに生きるために必要なものは、どういうものだと見ているのでしょうか。
東洋経済オンラインの「コロナ後も「お金を増やす超基本」は2つだけだ」によると、これからの時代の資産形成に必要なものは、人的資産への投資と市場への投資(それも国内ではなく海外へ)とあります。
ひとつめの人的資産への投資は、例えばスキルを磨いたりより多くの人とのつながりを持って稼ぐ力を伸ばしたり、将来自分が得られるであろう年金収入などの権利も含めてを指すらしく、ふたつめの市場への投資は、より開かれている海外の市場でどこかの企業の間接的に経営に関わることで経済について理解を深めたり、お金に働いてもらってお金を稼ぐことの意味を知るために必要ということのようです。
もっと簡単にまとめると、勤め仕事と投資の両方を頑張ろうといったところでしょうか。
目に見えないもの、たとえば年金などについても人的資産として見ることができるという点については同感ですが、最初の「自分磨き」については効果が薄いと見ておいたほうがいいかもしれません。今は企業がなかなか人を高く買ってくれなくなってきています。
スキルアップを図れば勤め先に留まれる年数を引き延ばすことくらいはできるかもしれませんが、技術の進歩にずっとついていくのも、進化し続ける機械と競争し続けるのも大変です。
雇われ続けることも難しくなってきているので、人脈を広げても、知り合った相手がずっとそこに居続けられるとは限りません。知り合った人が多ければ、数打ちゃ当たることもあるにはありますが…。
こうした理由から、自分磨きについてはあまり頑張り過ぎないほうがいいかもしれません。持っていても使えなければ、お金は稼げません。
コメントを見ると年金まで資産として見ることに疑問を感じる人もいるようなのが、ここでも何度か触れましたが、記事中にもあるとおり積立金の160兆円は世界でも1~2位だったかと思います。毎年の給付のほとんどは徴収している保険料と国庫負担で賄われているので、積立の取り崩しは毎年発生でなく発生するにしても数兆円だけだったような。イメージが先行してダメな制度とか言われていますが、現状を調べてみるとそこそこ堅いので、保険料は払っておいたほうが良さそうです。
ふたつめの市場への投資については、ただお金に働いてもらいお金を得ることを学ぶだけなら国内市場でもいいはずですが、国内よりも株主の権利が守られている海外市場で投資すべきとあります。 いきなり海外となると「超基本」かは微妙ですが、今は海外株も持ちやすくなっていますし、これには今は海外のほうが成長率が高いからという理由も含まれるのであればわかる気もします。
仕事はそこそこに留め(給料分だけ働き)、投資で稼ぎを増やす
ここまで自分磨きと海外市場への投資を見てきましたが、自分磨きについては以前ほどリターンが得られないこともあって、これを頑張ることはあまりお勧めは出来ません。
仕事はそこそこにして、毎月かならず幾らかを先取りで避けて投資用の種銭を作り、ある程度貯まったらお金を稼いでくれるものを買い収入を増やす、を繰り返していくと、仮に一生給料が安いままだとしてもトータルでの稼ぎを増やせるので、仕事を頑張り過ぎて身体を壊したりせずに済みます。ずっと健康でなければ色々楽しめません。
投資については、株式だけでなくもっと利回りの高い不動産も資産に組み込むと効果的で、むしろこちらを最初に始めるべきかもしれません。株式からも配当を得ることができますが、不動産の利回りには敵いません。値動きでの儲けを期待して「投資」をする人は多いですが、売却益を得られるのはいつになるか分かりませんし、資産を増やすなら株式よりも利回りが高い=稼ぐの力が強い不動産の数のほうを先に増やすほうが堅く効率的です。この「不動産⇒株式」の順番を間違ってしまうと、雇われ仕事に頼らなければならない年数も長くなってしまいます。
長い時間は掛かりますが、少しずつ給料以外の稼ぎを増やしていけば、いつかは給料の大半~ほとんどに相当する額を毎月稼げるようになります。そこまでたどり着くことができれば、クビも老後もそんなに怖くはありません。
それに、投資対象は現金とちがってお金を稼ぎ続けてくれる=「お金が無くなる」ことを怖れる必要がないので、勤め仕事や貯金を頑張り過ぎるよりも投資で稼ぎを増やすことに力を入れるほうが、やりたいと思うことをガマンせずにやれて人生を楽しめるかもしれません。