「だからもっと長く安定的に稼いでくれそうな別のものに投資を!」と言ったとおりの状況になりつつあります。徐々に、しかも確実に「いっぱいお勉強をした=学力を積んだ」では食えなくなってきています。
お勉強パワーを活かせる場は年々減ってきており、しかも使えたとしてもせいぜい太陽光パネルと同じくらいの耐用年数しかなく、活かせる場も減ってきていますから、これを機にお勉強への投資→もっと安定的に長くお金を稼いでくれる別のものへの投資へ切り替えると良いかもしれません。
一生懸命お勉強したのに
昨年の後半からとの予測が出ていたとおり、方々で大規模な人員整理が進められています。最初にリクシルあたりが千人規模で希望退職を募っていたように記憶していますが、他の大手でもたとえば日立グループなども ダイヤモンドオンラインの「日立金属「猛烈リストラ」で予感、コロナ禍より不安な大失業時代の到来」 によると、日立金属が3,200人規模の人員整理を進めるようです。
一見するとコロナ禍の影響を受けてのことのようにも見えますが、記事によると理由はそれだけではないらしく、このリストラは今回のコロナ禍とは別にもともと雇用のあり方を変えたい=常時お抱え型(終身雇用型)の人員を減らしたいという予てから計画されていた部分もあるそうで、コロナはそれを実行するためのきっかけでしかなかったようです。
一度正規雇用で採用した人を解雇することは簡単ではなく、そのため今まで大手はどうしても本当は切りたかった人たちを残すための場所づくりをしなければなりませんでしたが、そろそろそれを止めてコストを抑えないと生き残れないところまで来てしまったようです。
コメント欄にも「 なんだろね…いい大学出て日立金属に入社した人も多いと思うがリストラされてしまうのだね。 辛いと思うよ。ANAも同じだが、この大失業時代に安全な選択肢はなくなった。」といったものが見られましたが、
もしかしたら今まではこの「いい大学出て入社した」に安心しきっていた人が多過ぎたのかもしれませんね。構造的に年を重ねれば勝手に給料が増えるような感じのところもあったので、お金をくれる受け皿には入れれば、もうそれで一生安心と信じて生きてきた人はたしかに多かったように思います。
ここ最近になってそれが無くなってしまい何だか裏切られたような思いをしている人も多いようで、その気持ちはわかる部分もあありますが、一方で皆忘れがちですが、もともと彼らの勤め先は出資者たちのために存在するので、もちろん人を道具のように使い捨てて良いということではありませんが、 他人のものにしがみつくにしても限界があるだろうと思ったりもします。
40代もしくは早ければ30代後半でクビになることもあるということで、持てば一生使えて稼ぎ続けられるといわれて積んできた学力も、いまや太陽光発電用のパネルと同じくらいの耐用年数しかありません。
教育の投資効率も高い=いわゆる普通の投資よりも良いとされていましたが、大卒でもほぼ一生年収300万円台という人も実際に多くいて、一部では確かに高給をもらえる人たちもいますが、平均すると今は利回りも言われているほど高くないようにも見えます。
こういう流れがこれから続くとなると、経済全体についていえば、大きな買い物ができる人の数も減るかもしれません。雇用が不安定になると皆将来について不安になるので、じぶんを格好良く見せるため系の消費をする余裕も段々となくなっていくでしょう。
学力・学歴は、頑張って積めばそれなりに豊かになれる唯一の希望とされてきたところがあるので、それを信じて生きてきた人達にしてみれば、今の世の中の流れは絶望的なものに見えてしまうかもしれません。
お金に働いてもらいお金を稼ぐ
ですが生身の自分が頑張って働く以外の道にも目を向ければ希望はあります。
働いて得たお金の一部を毎月先取りで貯金し、お金を生んでくれる資産を買うための種銭つくりに回します。数年かけてある程度の額になったところでそれを不動産や株式など定期的にお金を稼いでくれるものに持ち替えることで、少しずつ稼ぎを増やせます。そうすれば、仮に一生給料が上がらないような仕事にしか就けなかったとしても、ゆっくりと着実にトータルでの収入を増やしていくことができます。
またこの方法であれば、上を目指して無理をする必要もないので健康を害する心配も少なく、クビや定年もないので、ある年齢で稼ぎにくくなるといったこともありません。
年収1,000万円関連の記事のどれかについていたコメントに「たとえ士業であっても高給の労働者」という一言がありましたが、そうなんです。いかに給料が高くても、勤め先の都合や経済情勢などで給料という唯一の収入減がいつでも断たれてしまう可能性があり常に不安定です。しかもこの先は機械との競争も激しくなるので、良くなるとは予測しにくいところがあります。それと比べると、実需の堅いものであれば投資による上りは安定しており、長く使い稼げます。
同じ額のお金を使って子どもに何かを持たせてあげるなら、この先は将来使える場があるかどうかも分からないようなもの=お勉強ではなく、もっとお金を稼いでくれそうものを少しでも多く持たせてあげるほうが、その子のためになってくれそうです。