世帯当たりの経済的な強さは、一家に働き手が何人居るかでは測ることができません。ファンが多い貯蓄の多い少ないでも測れません。なぜなら現金は一度使えば消えて無くなるからです。
では何で測れるかというと、「稼ぎ-出るお金」の幅がどれだけあるかと、その差額を積み上げたもの自体に働いてもらうことによって、もし働けない状態になったとしても定期的にいくら稼げるのか、によって測ることができます。
家族形態はあまり気にしなくても大丈夫です。
「サラリーマン×専業主婦」「サラリーマン夫婦」のどちらも弱い
妻が専業主婦であると分かると、「だから共働き家庭にやや厳し目なのですね?」と言われることがあるのですが、それは全くの誤解です。
ただの専業主婦叩き系のものには反論していたりはしますが、だからといって共働きに反対とかダメだなんて全然思っていません。ここでも何度か手法を紹介してきたとおり、夫婦二人で働いてビジョンを共有できれば、投資の種銭を作るスピードを加速させることも可能で有利なところがあるのも知っています。
ですが総合的に見て、「サラリーマン×専業主婦」「サラリーマン夫婦」のどちらが優れているというのはありません。一家に「働き手」が何人居ようが弱いのは同じだからです。
今の世の中、男性が一人で働いて年収1,000万円もらうのは大変なようで、LIMOの「ダブルインカムであこがれの「世帯年収1000万円」稼いで得たもの・失ったもの」 ( https://limo.media/articles/-/19322 )などにも、全ての働き手の中で年収1,000万円の人は5%しか居ないとあります。
一人では無理だけど二人で力を合わせればそれも可能になる=世帯年収1,000万円になるということで、今では共働き世帯のほうが主流なようです。たしかサラリーマン×専業主婦の世帯数の倍くらいになっていたような。
世帯年収1,000万円という測り方であれば、全世帯の11~12%くらい在りますから、二人で働けばたしかに到達できる可能性も倍以上に上がります。
ただ「二人で働きに出るぶん、家事が疎かになったり家族と集まれる時間が減ったりとデメリットが」あるようなのですが、これについては、サラリーマン×専業主婦の世帯だって同じようなものです。夫婦それぞれがお互いの役割分担の遂行で忙しいので、時間的に余裕がないのは同じことです。
先程の記事中には共働きのライフスタイルをまとめると「ダブルインカムは楽ではない」とありますが、シングルインカムでも同じこと。片働きであるかそれとも共働きであるかを比べることには、あまり意味がありません。
両者とも、「雇われ一本で生きて居るかぎりは、勤め先の都合次第で生活はいつでも吹き飛ぶ」という意味で、抱えている弱さは全く同じです。
働き手の数じゃないのであれば、何でどうすれば経済基盤を強化できるのか?
家族の本当の経済的な強さというものは、働き手の数でもなく、使ったら消えて無くなる現金の量でもなく、「「稼ぎ-出るお金」の幅をどれだけ大きくすることができるか、それとその差額を積み上げたものを使って「働かない/働けない状態で、いくら稼ぐことができるか?」に掛かっています。
一家の働き手が何人であろうが、まずは「収入-支出」の差額を大きくするところからのスタートです。収入の多い少ないではありません。差額をどれだけ作れるかです。
パーキンソンの法則によると給料は「入ったらそのぶん使ってしまう」ものとありますが、まずはそれをしないこと。給料が増えたとしても、それに合わせて生活レベルを引き上げるようなことをしてはいけません。そんなことをしたらいつまでも楽にはなれません。
貯金で満足するのも間違いです。これまでも何度も触れてきたとおり、現金は一度使えば消えて無くなります。一度しか使えないものをいくら積み上げても安心にはつながりません。
積み上げたものを、お金を稼いでくれる資産に持ち替えます。お金にも働いてもらうことで、もしじぶんたちがクビになったときには助けになってくれますし、そうした副収入自体を増やし続けることで、いつかどちらかは仕事を辞めて何か別のことをすることだってできるかもしれません。
「もっと働く」「たくさん貯めこむ」ではなく、生身の自分以外のものにお金を稼いでもらうことを学び進めていけば、経済的な基盤をより強くすることができます。