暗号通貨を始めとする、暗号資産の安全な運用は、多くの企業や投資家たちの注目を集めています。OriginTrail(オリジントレイル)は、そんな彼らのニーズに応えるべく、生まれたプロジェクトだと言えるでしょう。記事では、OriginTrail(オリジントレイル)の暗号通貨はもちろん、プロジェクト全体の現状と、将来の展望についても解説します。
OriginTrail(オリジントレイル)とは?
OriginTrail(オリジントレイル)は、ブロックチェーン技術によって情報の安全性を確保しつつ、商品の原材料確保から製造、販売、消費といった一連の流れであるサプライチェーンを、管理するために生まれたプロジェクトです。管理対象には、暗号通貨を始め、企業の重要機密情報やグッズ製品に関する情報などが含まれます。特に、ブロックチェーンの活用が注目されており、暗号資産などの取引情報を管理するプラットフォームが、より堅牢になることが期待されているのです。
OriginTrail(オリジントレイル)の暗号通貨
OriginTrail(オリジントレイル)では、「OriginTrail」という名称の暗号通貨を、2014年5月から発行しています。通貨単位は「TRAC」です。発行枚数上限は、500,000,000TRACに設定されています。Bittrex、HitBTC、IDEX、KuCoinなどの取引所で購入が可能です。「OriginTrail」は、既存システムに比べて、更にセキュアで、親和性の高い暗号通貨を実現しようという理念のもと作られました。
OriginTrail(オリジントレイル)の特徴
OriginTrail(オリジントレイル)には、いくつかの特徴があります。そのひとつが「オリジントレイル分散ネットワーク(ODN)」というシステムです。このシステムは、グローバルスタンダードの規格を採用しており、企業間のデータのやり取りを、安全に行えるように機能します。これにより、たとえ異業種間でのデータトランザクションであっても、シンプルかつセーフティーに実行できるでしょう。
また、複数のレイヤーによって問題を解決する構造も特徴のひとつです。それぞれのレイヤーが独自の働きをすることで、プラットフォーム全体が合理化します。アプリケーションレイヤーでは、重要な情報を継ぎ目なく統一する役目を担います。この働きにより、取引をスムーズにし、セキュリティーが向上するのです。ODNデータレイヤーでは、ブロックチェーン技術を生かした、分散型のデータベースを構築しています。グローバル水準のデータエクスチェンジ処理が行われるために、スキルを持たない一般の運用者であっても、安心して利用できるでしょう。
ODNネットワークレイヤーでは、拡張性の発展を図ります。OriginTrail(オリジントレイル)が開発したシステムによって、ブロックチェーンの外側に、独自のネットワークを構築するのです。このレイヤーのおかげで、データへのアクセスが容易になり、柔軟なサプライチェーンを構築できるでしょう。ブロックチェーンレイヤーでは、暗号化されたセキュアなデータ運用が行われます。臨機応変に対応可能なプロトコルが備わっているため、母体であるプラットフォームが変化するごとに、対応することが可能です。これは、末永い運用ができることを意味します。
OriginTrail(オリジントレイル)の現在と今後の展望
OriginTrail(オリジントレイル)では、500以上の企業を対象に、データ管理の実績を重ねています。現在の状況を確認することで、今後の展望も見通せるでしょう。
規格・認証の保護
国際規格の策定などを支援するBSIでは、OriginTrail(オリジントレイル)のプロトコルを利用して、さまざまな証明書の有効性を保っています。BSIは、優秀なサービスに対し、トレーニング証明書を発行します。証明書の正当性が認められることで、あらゆる偽造や不正使用から、ビジネスの価値を保護することができるのです。それは結果的に、サービスの価値向上に貢献するでしょう。OriginTrail(オリジントレイル)によって開発された、BSI用のアプリケーションは、相互参照をスムーズに行うことで、証明書の信頼性を確保しました。今後さらに、セキュリティーレベルが向上したアプリケーションの開発が期待されています。
工場の信頼確保
米国のサプライヤーコンプライアンス監査ネットワーク(SCAN)にも、OriginTrail(オリジントレイル)は技術を提供しています。SCANに加盟している工場の数は1万8000以上。それらすべてのサプライチェーンが、輸入基準に準拠するように、OriginTrail(オリジントレイル)の分散型ネットワークを駆使しているのです。施策は厳格に行われており、データプライバシーは保護されています。将来的には、あらゆる関係各所とのシームレスな情報共有が望まれています。
食品データの追跡
OriginTrail(オリジントレイル)のシステムを利用することで、末端の消費者や生産者は、食品の来歴をトレースできます。その食材が、いつ、だれによって、どのように生産されたか明確になるのです。また、同様に、消費された経緯を知ることも出来ます。今後は、取得したビッグデータを分析することで、安全性の確保や、効率的な食料配布ができるでしょう。これにより、生産者と消費者の双方にメリットが生まれるはずです。
安全な情報取引を実現するOriginTrail(オリジントレイル)
OriginTrail(オリジントレイル)では、ブロックチェーン技術を用いて、情報サプライチェーンの構築を行っています。取引される情報は、暗号通貨を筆頭に、企業や公的機関の機密データなどです。それらを安全に管理できるシステムは、あらゆる企業が求めていました。現在では、OriginTrail(オリジントレイル)を利用したさまざまな施策が稼働しています。そして、今後は更に飛躍するでしょう。