デジタル通貨

ビットコイン(暗号資産)の価格が上がった理由と今後の値動きを予測する

ビットコインは、2020年9月上旬に一旦は110万円台まで値を下げました。ところが、10月の下旬になって、再び140万円台にまで上昇しています。この価格は、2019年7月以来の高値で、8月上旬の高値を超える年初来高値となっています。なぜ、ビットコインの価格は、短期間に上昇したのでしょうか?ここでは、ビットコインの価格が10月後半に再び上昇した理由を解説するとともに、今後の価格動向を予測します。

ビットコインが短期間に上昇した主な3つの理由

ビットコインの価格が、2020年10月下旬に再び上昇した理由として、(1)「ペイパル(PayPal)によるビットコインの取扱い開始」(2)「インフレ懸念による機関投資家の参入」(3)「企業によるビットコインの購入」の3点が挙げられます。

①ペイパルによるビットコインの取扱い開始

大手オンライン決済サービスのペイパル(米国)は、現地時間の10月21日に「ビットコインを含む4種類の暗号資産の取扱いを開始する」と発表しました。これにより、ペイパル利用者は、ペイパルのデジタルウォレットからビットコインを購入したり、保管や売却が可能になったのです。また、2021年の初めには、ビットコインを使って約2600万店舗の小売店でショッピングができるようにもなります。ペイパルは、世界中で3億5000万人近くが利用するオンライン決済サービスのため、発表のインパクトは大きく、ビットコイン価格の上昇につながったのです。

②インフレ懸念による機関投資家の参入

新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる金融経済危機によって金融緩和が進んだことで、インフレ(物価が上昇して為替相場が下落すること)の進行が懸念されています。ところが、ビットコインは法定通貨ではないため、直接的にインフレの影響を受けません。このため、これまでは個人投資家が主流だったビットコイン投資に、インフレ対策として機関投資家が参入しているのです。このことが、ビットコイン価格が短期間に上昇した一因であるといえます。

③企業によるビットコインの購入

企業によるビットコインの購入も増加しています。2020年8月と9月には、ソフトウェア開発企業のマイクロストラテジー(米国)が、425億円相当のビットコインを購入して話題になりました。マイクロストラテジーは、多くのビットコインを購入する主な理由として、「新型コロナウイルスによる為替相場や株式の長期的な価格の下落に対する懸念と、投資先としての魅力」を挙げています。また、オンライン決済サービスのスクエア(米国)も、10月8日に53億円相当のビットコインを購入しています。こういった複数の企業による多額のビットコイン購入も、短期間に価格が上昇した原因の1つです。

ビットコイン価格の今後を予測する

今後のビットコイン価格の動向を予測するうえで重要なポイントは、(1)「ペイパル利用者のビットコイン需要」(2)「新型コロナウイルスによる金融経済への影響」(3)「2024年に予定されている半減期」の3点です。

①ペイパル利用者のビットコイン需要

10月21日にビットコインの取扱いを開始したペイパルですが、今後の注目は、ペイパル利用者のビットコインに対する需要のボリュームということになります。ペイパルがビットコインを含む暗号資産を扱うというニュースバリューの高さは、短期間にビットコイン価格が上昇する要因の1つになりました。ただ、この先も価格の上昇に影響を与えるかどうかは、ペイパル利用者によるビットコインの需要を見ていく必要があります。どれほどのペイパル利用者が、ビットコインを購入したり決済に利用したりするかが、今後のビットコイン価格の動向を知るうえで、重要な指標の一つになるでしょう。

②新型コロナウイルス感染症による金融経済への影響

新型コロナウイルス感染症によって、金融経済への先行きには不透明感が漂っています。10月に入って欧米では再び感染者が増加傾向にあり、経済への悪影響が懸念されているのです。欧米が再びパンデミックに見舞われて世界的な株価の暴落という事態に陥ると、3月に起きたようなリスク資産の現金化にともなう、ビットコインの大幅安も予想されます。法定通貨ではないビットコインですが、こういった世界的な金融経済の影響を受けてしまうこともあるのです。ただ、10月下旬の価格上昇に見られるように、一時的な価格の下落があったとしても、金融緩和などが進めば、再びビットコインが買われて価格が上昇する局面が来ることも予測できます。

③2024年に予定されている半減期

ビットコインには、ブロックチェーンという技術が使われています。ブロックチェーンは、ブロックと呼ばれる10分ごとの取引記録をつないだもので、このブロックをつなぐための計算をマイニングと呼びます。マイニングに成功すれば、報酬として新規発行されたビットコインが得られますが、この報酬は4年に1度の割合で半分に減らされていきます。これが「半減期」です。半減期は、これまでに3度訪れていますが、この半減期の2〜3カ月前後は、ビットコイン価格が上昇する傾向にあります。1度目は、半減期を過ぎた頃から価格の上昇が始まり、1カ月後にピークを迎えています。2度目は、半減期の2カ月ほど前から上昇を始め、1カ月ほど前がピークとなっています。そして、2020年5月に迎えた3度目の半減期では、4月中旬に70万円台だった価格が徐々に上昇を始め、半減期の5月12日には100万円台にまで上昇したのです。

次の半減期は2024年と予測されていますが、何月頃になるかはまだ分かりません。いずれにしても、過去の傾向から見て、2024年のどこかのタイミングで4度目の半減期が訪れ、その前後に価格の上昇が見られる可能性は高いでしょう。

金と同様の効果があるビットコイン

金は安全資産の代表とされ、有事の際に価格が上昇する特徴があります。ビットコインはデジタルゴールドと呼ばれ、金と似た性質を持っています。このため、新型コロナウイルス感染症による一時的な下落はありましたが、金融経済危機が続いた場合、ビットコイン価格は上昇すると考えられます。こういったことから、短期に売買を繰り返すだけでなく、中・長期的に保有する資産として、ビットコインを購入してもいいかもしれません。

自分に何の仕事が適しているかは悩み過ぎない方がいい前のページ

「ゆとりある」にダマされるな次のページ

ピックアップ記事

  1. 【速報】アップル、待望の最新M3チップ搭載MacBook ProとiMacを発表…
  2. 【速報】遂にiPhone 15とiPhone 15 Plusが発売開始。その魅力…
  3. 毎日の支払いに!仮想通貨活用法4選
  4. 7ステップで完全マスター!YOASOBIの歌詞解析テクニック
  5. 【イベント速報】実はこんなものが欲しかった!バレンタインデーで男がもらって嬉しい…

関連記事

  1. デジタル通貨

    比較的安定した暗号資産:ステーブルコインとは?

    投資目的などで、仮想通貨を利用している方も多いのではないでしょうか。…

  2. デジタル通貨

    暗号資産の中でもこれからは「JUST」に要注目?

    ここ数年、ビットコインをはじめとした暗号資産市場が急激に拡大していま…

  3. デジタル通貨

    暗号資産Venus (ヴィーナス)とは?できることや今後の展望を解説

    暗号資産に興味があっても、種類が多すぎてどれを選べば良いのか分からな…

  4. デジタル通貨

    ERC20系トークンとは?

    <イーサリアムERC20トークンの問題について>昨今では、お…

  5. デジタル通貨

    ビジネスアプリ開発促進プロジェクトの暗号資産「NULS(ヌルズ)」について解説

    「NULS(ヌルズ)」とは、難解で専門性が高いブロックチェーン技術の…

暗号資産(仮想通貨)レート

JPY
USD
EUR
bitcoinBitcoin (BTC)
¥14.026.454,43
ethereumEthereum (ETH)
¥484.215,93
litecoinLitecoin (LTC)
¥12.580,42
xrpXRP (XRP)
¥313,07
bitcoinBitcoin (BTC)
$ 0.00000000000000
ethereumEthereum (ETH)
$ 0.00000000000000
litecoinLitecoin (LTC)
$ 0.00000000000000
xrpXRP (XRP)
$ 0.00000000000000
bitcoinBitcoin (BTC)
76,672.34
ethereumEthereum (ETH)
2,646.85
litecoinLitecoin (LTC)
68.77
xrpXRP (XRP)
1.71

SSL

スポンサー




アーカイブ

Twitter

https://x.com/MiscblogNet

  1. デジタル通貨

    株式会社Frenzy Capitalが主導するフレンジープロジェクト!誕生の背景…
  2. マネー&ライフ

    なぜ働くだけではダメなのか
  3. デジタル通貨

    Factomの仮想通貨としての応用とは?
  4. 趣味&エンタメ

    加藤矢絋の家族が凄すぎる!プロフィールや事務所などを徹底解説。
  5. マネー&ライフ

    女性警察官の風俗アルバイト
PAGE TOP