収入が増えれば、精神的にも生活自体にも余裕を持てます。ですがほとんどの場合は、給料アップなどによって収入が増えたとしても、パーキンソンの法則どおりに合わせて支出や税・保険負担も増えてしまい、結局のところ手残りが前と変わらず、生活がぜんぜん楽にならないといったことはありがちです。
余裕をもって生きるためには、単純に収入を増やすだけでは不十分で、「収入が上がっても生活レベルを引き上げない・支出を増やさない」ことがさらに大事なのかもしれません。
稼ぎを増やせても、使う額を増やしたら意味がない
現代ビジネスの「本当に豊かになりたい人は、まずは「月収100万円」目指すべきワケ」( https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74197 )によると、余裕をもって生きるには、まずは月収100万円くらいを目指すべきとあります。毎月100万円もあれば、あまり細かく考えずにお金が使えるからとのことですが、
でもどうなんでしょう。
元々の月収20万円だった人の収入が一気に月収100万円に上がれば、生活の質はたしかに大きく変わります。
ですが、20万円−20万円はゼロになり、100万円−100万円の場合もゼロになるので、結果は変わりません。支出の額だけを見比べれば、100万円のほうが当然もっとよい暮らしができるので、いい思い出は残ります。
でも、手残りはゼロのままで変わりません。
周りでも何人かの知り合いを見比べてみると、先程の記事と似たような感じで、それぞれ月収25万円前後~100万円以上と、収入差がかなりあるのですが、皆共通しているのは「月収が幾らであろうが、なぜか生活に余裕がない」という点です。
理由は単純です。月収20万円から100万円に上がれば毎月80万円分の余裕があるはずなのですが(実際には税・保険料負担も増えるので単純に80とはいきませんが)、給料が増えると、それをあてに「もっといいもの」への支出に充ててしまうので、いくらお金の入りが増えたとしてもぜんぜん手残りが増えません。
外資ではそういった人たちをよく目にします。国内企業や役所勤めの場合はどうか分かりませんが、多く給料をもらう人であれば、傾向としては似たようなところがあるかもしれませんね。
支出が大きいぶん、40~50代に入りクビになった時は悲惨です。周りの目も気になるでしょうから、恥をしのんで生活レベルを落とすには勇気も要ります。
給料の場合は特に、「全部使い切ってしまっても、少し経てばまた次の月には入るから」と思ってしまうためなのか、パーキンソンの法則どおりに見事に全部使い切ってそうなってしまう人が多いように見えます。
それに対して、投資で収入を増やしている人の場合は、お金の入りが増えても、生活レベルを上げないようにしている人が多いようです。増えた分を使うにしても、それを消費に回したりせずに、堅実に再投資に回しています。
投資でお金を稼げるようになると、少しお金に対する見方も変わり、自分で作った収入源や上がってくる収益は大事にしたい、それにできればもっと増やしたいといった思いも強くなるので、なるべく無駄な消費にはお金を回さなくなっていきます。
月収100万円以上でなくても大丈夫
集合住宅をいくつかと高配当の銘柄を色々持っていると、月平均で見る収入は月収100円を超えるのは難しくありません。ですが、今まで助けた所有する物件や銘柄数が少ない人たちと比べても、豊かさが大きく変わるのかというと然程変わりません。彼らも「収入-支出」の差額を、収入が増えるたびに大きくしているので、今現在それぞれの稼ぎの額自体がいくらであるかに関係なくわりと余裕を持って暮らせています。
例えば給料としての月収が20万円+投資での上がりが10~20万円くらいだとしても、「増えた分だけ消費に回す」をしなければ、十分に経済的に余裕をもって暮らすことは可能です。