ここではいつも、もっと頑張って働くよりも、毎月数万円でよいので必ず給料から先取りで貯金(種銭作り)を続けて投資をして、投資からの上がりも必ず再投資して、収入をより大きくしていくという手法を紹介していますが、そう勧める理由は、労働が資産にはならないからです。
「それに任せて自分の代わりにずっと稼いでもらう」といったことができないのが労働の難点です。
職場にささげた頑張りは、基本的には雇う側のものになってしまいます。頑張った事実は残りますが、それに働いてもらってお金を稼ぎ続けるといったことはほぼ不可能です。
勤め先から得た知識や経験や人脈などは、他に移ってからも活かせるものもあるので、役立つものとして見ることはできますが、資産と呼んでいいのかどうかは少し微妙です。自分自身がどこかでそれらを使って働くということを実行し続けないと、お金を稼ぐことができません。
しかもこの先はお抱えとして雇ってくれる寄生木の数は減るそうですから、少しでも若いうちから投資を始め、労働以外の手段でもお金を稼げるようにし行きましょう。
ずっと雇い続けてくれるところが少なくなる
文章オンラインの「コロナで日本型企業モデルは完全崩壊 会社員が生き残る3つの心得とは?」(https://bunshun.jp/articles/-/38540)によると、サラリーマンとしてどこかにお抱えとして常時雇ってもらえるスタイルは、今回のコロナ禍をきっかけに大きく変わると予測されるようです。
今年の3~5月に試験的に始まったリモートワークは、何が必要で何が必要なかったのかを、わりと明確に示してくれました。たとえばオフィスの存在自体もそうですし、雇用もその中のひとつ。
それぞれのスタッフが離れていても何とかなるし、足りなかったら急募して寄せ集めるだけでもそこそこ形になる、やってみたら意外といつも大人数を抱えていなくても何とかなるものだと分かってしまったことから、これからは一生を通してひとつの組織のお抱えとしてずっと居させてもられるタイプの雇用は減っていき、必要な分だけ雇われるという社会に変わっていくと考えられるようです。
もしそうなると、どこかの大きな樹に寄りかかって生きようと思っていた人たちにとっては災難でしかありません。
今まで多くの人が頑張ってきたこと、たとえば、どこかに属するためにとにかく単純にお勉強を頑張るとか、雇ってもらえた後にそこに居続けるためにその中でしか通用しないようなことを頑張るといったことはあまり効果がない、となると戸惑う人も多く出てきそうです。
記事によると、そうした新しい常態で重要となるのは、何が必要とされていて、何が誰かのために役立ちそうなのかを考えて、それに合わせたスキルなどを持つこととあります。
勤め先が今はとりあえずもう必要ないと判断すれば切られてしまうわけですから、受けた仕事が終わったらすぐ他に取り掛かれるようにするために、自分のスキルなどが他でも通用するものなのか、今自分がやっている仕事にいくら払ってもらえるものなのか等を常に意識しないといけないようです。
ほぼ成果のみでの評価になってしまいます。
働き続けるだけの道はこの先かなりキツそうです。先程の記事にも働いて先頭で行こうとし続けるのは厳しいイバラの道とあります。
皆いつでも自営になり得るのなんてドライな感じもしますが、いままで単純に年齢や性別や付き合いのある/なし等で切られていたものが、「やれるか/やれないか」や成果でのもっとフェアな判断・評価に変わるかもしれないというところは、少し希望が持てます。
投資をして、働けない状況に備える
いずれにしても「働いて稼ぐ」一本で生きるのは、かなりつらい道にはなりそうです。働き続けたくても、いつかはどうしても衰えや老いがやってくるので、どんなに優れた人でもずっといい成果を出し続けることは出来ません。
衰えてや取られなくなった時に、他に稼ぐ手段を何も持っていないと生活していくことも困難です。
ですから、少しでも若いうちに、毎月の給料から少し先取り貯金をして種銭を作り、ある程度の額になったらそれを投資に使い、自分の代わりにお金を稼いでくれるものを積み上げるという準備を進めることが大切です。