勤め先に縛られない・景気の動向に左右されない形で生きていくには、働く以外の手段でお金を稼げるようにするしかありません。そこまでたどり着くには時間と元手が要りますが、着けばたしかに安心です。
働く以外でお金を稼ぐ
先日、ザイ・オンラインの「「一生、お金に困らない」ために必要な“3原則”とは?投資家の父が10代の娘に伝えた「お金でモノを買うだけでなく、お金に働いてもらう」ことの重要性を解説」で、不労所得の重要性について説いた本が紹介されていました。
主に証券投資について触れられていて不動産投資については特に何も語られていなかったので買わなかったのですが、それでもこの本には、どのタイプの投資にも共通するメリットや取るべき手法などについて詳しく解説してくれています。
ありきたりの感じもありますが、まずは元手を作るための方法として、①支出は収入内に抑えて、②余ったお金を投資に回し、③借金をしないこと、とされています。
①の入ってくるお金を使い切ってしまえば元手は作れないのは当然で、②の「余った」の状態を作るのはなかなか難しいので、給料から先取りして強制的に投資用に貯金すると良いでしょう。③については大きな不動産を買うためには必要なので賛否あるかと思いますが、少額からでも買うことはできるし、今回のコロナ禍のような事態が起きると返済はキツくなるので、無理にはしないほうが良さそうです。
「投資」とは言いながら、「たとえば、株式市場に投資したとします。市場の過去の利回りは、平均して8~12%でした。1年で8~12ドルのお金が生み出せたということです」とあることから、高配当が付く株式と比べても利回りが良すぎることから、どちらかというと値動きでのもうけを重視してる風なので、少々投機っぽく、利回りで計算するのはどうなのかなと思ったりはします。
でも給料としてもらったお金を使い切ったりせず、かせぎの一部を投資に回してさらに稼ぎを増やしていこうという考え自体は、何に投資をするにしても経済的自由(=勤め先や外的要因に人生を左右されない)を得るための土台ではあるので同感です。
副収入を再投資する
投資をして家賃や配当を得たら、それを再投資するのがおすすめです。先程紹介した本の中にも「増えたお金も使わないで、投資に回したらどうなるでしょうか。利回りと複利の力で、自らどんどん増えていくでしょう。」とありますが、ここでもいつも触れている通り、副収入に手を付ける必要がないあいだは、上がってきた家賃や配当などを再投資して、さらに収入源を増やしていくと、いつかは給料と同じかそれ以上の収入源を持つことができます。
そうなると、いつ仕事を辞めても/いつ仕事を失っても、何も心配なくそれまで通りに生きていくことが可能です。
定額積立せずに、安い時に買う
本の中にはもう一つ有益なアドバイスもありました。
借金はしないこと、とあることからおそらくはどんな投資対象にも手持ちの現金だけを入れる戦略でしょうから、ドルコスト平均法(=市場の動きがどうであろうが、定額を投資し続けて積み立てる)の投資はせずに、安くなるのをひたすら待って、例えば前回のリーマン後の数年間のように不況になり換金売りする人たちが出るのを待つほうが良いと見ているようです。
本来投資は値動きでもうけるのが目的ではありませんが、それでも原価が安ければそれだけ多くの不動産や株式やデジタルな資産などを仕入れることができて助かるわけですから、なるべくドルコストはせずに自分なりに安い買い時(大きく落ちた後など)を見極めて買っていくのが良さそうです。例えば今は上がり過ぎた金への積み立ては一時止めて、しばらく様子見していたりします。
これだけ国家が揺さぶられると貨幣よりも安心できそうと見てしまうのも分かります。今はあまりに高すぎるので、事態が落ち着き現金の信用が戻り価格が少し下がるときを待つしかありませんね。
使えば無くなる貯金よりも強い味方
何にしても、日頃から勤め以外の方法で、お金を得られるように準備しておくことは重要です。
もし仕事を失い自分の子どもがその後の生活に不安を感じたとき、本にある通り「心配ないんだ。私たちのために働いてくれるお金(=不動産や株式など)があるからね」と言えれば、家族は安心してくれます。
使えば無くなる貯金とちがって、資産は長く使い続けることができるので、家族と協力して焦らず着実に暮らしを立て直すことができるでしょう。