お金をたくさん貯める・貯めるスピードを上げるには、働いて得る給料を増やしていくしかないと思っている人は多いかと思いますが、パーキンソンの法則にもあるとおり、年収が増えてもそのぶんお金を多く使ってしまうので、結局のところ貯められる額は変わらないようです。
実際にはそんなに高い年収でなくても夫婦で協力して頑張り工夫すれば、かなりの額が貯められるようなので、どう貯めたのか・その先さらにお金を増やすことができるかどうかなどを見てみたいと思います。
年収300万円台×二人、でも40代までに3,000万円以上貯められるらしく
つまりは、どれだけ費用対効果を突き詰められるかに掛かっているということでしょうか。サンキュ!の貯金企画の「夫も自分も月収20万円台で3000万円貯めた!裏技を大公開!」によると、何でも「安く済ませる」だけでは実はお金を貯めにくいようなので、ときには多少値が張ってもあえて少し高いものを選んで長く持たせるといった工夫もして、長期で考えないとお金を貯めるのは難しいようです。
記事によると、ごく普通の世帯年収600万円台の家庭でも数千万円の貯金ができたとありますが、よく見たら、二人の手取りとして合計で毎月51万円の収入とありますから、額面としては300万円台後半+400万円台半ばと本当は二人で800万円以上稼いでいる感じになるでしょうか。「世帯年収600万円で…」とするのは間違いかもしれませんね。
都内であればたぶんあまり贅沢は出来ませんが、以前も触れたかもしれませんが、世帯年収が400万円に届けば一応上位50%には入るらしいので、他の都市であれば、これだけあればたしかにかなり貯められるのかもしれませんね。
支出の内訳も見てみると、3人家族とはいえ日用品+食費がわずか3万円とあまりに少なく本当かな?とも思うのですが、その他の支出はわりと普通に見かける節約家族らしい数字が並んでおり、多少は実はそれらの中に振り分けて潜ってるのかなと思ったりもします。
貯めるにあたって取った方法も、実は特別なトリックとかは無く、ただアナログに昔ながらの手法で物理的に管理して節約を徹底しただけのようです。
ですがそれでも、片方の収入をほとんどそのまま貯金して毎年350万円貯める、を実践できたのであれば、なかなかのものです。片働きでも共働きでも多くの人はパーキンソンの法則通りに大部分を使ってしまいます。
貯めるだけではもったいない
さてこの夫婦ですが、何のために貯金をしているのかまでは触れられていませんが、これだけ貯められるのであれば、貯蓄を投資に向けてさらに収入アップを図らないのはあまりに勿体ないものに見えてしまいます。
毎月ローンを返済しながらでも、その上さらに年間350万円貯められているとのことですから、安心してこれをもし投資に向けたら、この一家の収入がどうなるかを試算してみたいと思います。
今現在それぞれ正社員で、夫が44歳・妻が37歳とありますが、それほど人件費が重いわけではないので、多少落ちることもあるかもしれませんが、まだしばらくは働けるんじゃないでしょうか。
投資をするとたぶん、あまり欲がなければ6年でまず夫婦どちらか片方が引退出来て、9年くらい掛ければ二人とも働かなくてもよくなるか、もしくはクビになってもあまり心配がないところまでたどり着けると思います。
いつもここで紹介する事例よりも、この夫婦の場合は予算が豊富なので、不動産については最初から集合住宅のみで、株式についてはいつもの高配当株で、進めたらどうなるかを試算してみます。
まず、この貯蓄を3年続けると、最初の一棟目となる中古の不動産を買うことができます。これに最低限のリフォームして広告費も多めに出して賃貸市場に出して入居者が付けば(戸数が多いので満室にするまでに少し時間は掛かりますが)、毎月十数万~20万円くらいは入るようになります。
その後も毎月の貯金25~26万円は続けて、最初の1棟目の家賃も合わせて貯め続けます。両方を合わせれば、さらに2年後くらいには2棟目の不動産が買えます。
最初の1棟目と同じようにこれを賃貸市場に出して満室にすれば、また家賃収入を毎月十数万~20万円くらいは増やせます。
ここまでくれば先程も触れたとおり、50歳・43歳になったのでもう働きたくないともし思ったら、夫婦のどちらかは引退できるかもしれません。
その後も二人で働き続けて、さらに貯めて増やすを続ける場合は、毎月の貯金+2棟の家賃の上がりで、今度は1年半くらいで3棟目の物件を持つことができます。そしてこれも最初の2棟と同じように賃貸市場に出すことで、さらに家賃を稼げます。3棟のあれば、稼ぎは夫婦の給料とあまり変わらない規模になります。ですからここまでくれば夫婦そろって引退することだってできます。
ここまで大体9年くらい掛かり、それぞれ53歳・46歳ですが、ここまで到達すれはもうかなり安心ではありますが、それでももし、投資を始める前に持っていた現金1,600万円と3棟だけでは心配、お金が少ない…と思ったりするようであれば、この後は貯金と家賃の上がりを高配当が付く株式の買い付けに切り替えるといいかもしれません。
同じペースでの貯金を続けて3棟すべての家賃をすべて株式に向けた場合、毎年約1,000万円分買って、配当収入も年間40~50万円ずつ増やすことができます。
そのあと2~3年くらいしたら、副収入の合計はもともとの二人の給料を大きく上回るので、もし働けなくなったとしてもお金の心配はしなくて済むでしょう。
現金は安心をくれないので、投資で継続的にお金を稼げるようにすると良い
もしも投資をしなかったら、既にあった1,600万円とは全く別に、手元には代わりにさらに四~五千万円くらいの現金が積み上がることになります。
7,000万円近く手元にあれば安心できるのかというと、たぶんできないかもしれません。額だけを聞けば、たしかに大きな金額ではあるのですが、現金は一度使えば手元から無くなってしまいます。消えてなくなるものは、いくら積んで準備したとしても、それが尽きてしまう恐怖は消えません。
それに対して、投資で買った収入源は何度でも使えます。一度使って消えてなくなるようなことはありません。
頑張ってお金を貯めるだけでなく、「貯めたお金に働いてもらう」もしておくと、お金の心配はだいぶやわらいでくれます。