もしコロナ禍が起きなかったとしても、一生同じところに雇い続けてもらって生きるのは難しくなることが確定していはいたので、サラリーマンとして勤め先のために一生懸命がんばりすぎるよりも、自分のものを築いたり代わりに稼いでくれるものを増やしていくほうが堅いと言えます。ですが、簡単にじぶんが法人を持って社長になればそれでよいというわけでもありません。
会社を買って持つという選択肢?
プレジデントオンラインの「まもなく絶滅する「普通のサラリーマン」を待ち受ける三重苦」( https://president.jp/articles/-/37053 )によると、この先は40代で一旦の定年を迎える=半ば強制的に退職もわりと普通に起こり得るとありますが、それはコロナ禍が起きる前からもここで何度か触れてきた通りですね。いまはどこも余力があるうちに古い人員を追い出して若返りを図っておこうとしています。
記事によると、その一方で中小企業の多くは後継者不足で悩んでいて事業を買い取って継続してくれる人を待ち望んでいるところも多いそうですで、そうした企業を買えば、資本家・経営者になれるし、クビになることもないとあります。
理論的にはそうですね。300万円出して企業を買えば、自分が出資者ですから額が小さくても一応は資本家です。自分が動かすつもりで買うのですから、経営者にもなれます。
でも結構大変そうです。仕事はとてもやりがいはあるかもしれませんが、もし買った先が何人か従業員を雇っている場合は、じぶんだけではなく、その人たちの人生にもある程度責任を負うことになります。勤め先では誰かが代わりにやってくれていた資金調達なども、買ってからはそこで自分が関わることになります。経営をしたことがない人が、いきなり労務を管理したり資金調達をしたりといったことは大変です…。
サラリーマンがこの先は厳しい道であることについては同感です。でも、だからといって「労働者⇒経営者」になったところで、生きていく大変さはあまり変わりません。結局じぶんが働くという負担は同じ、あるいは事業内容によってはもっとキツいのかもしれません。
そう考えると、300万円でどこかの会社をすぐに買うよりも、できればそのお金を投資をして上りを得るという方向のほうが、体にも負担が少なくて良さそうな気がします。
どうもよく資本家と経営者はゴッチャにされがちな感じもするのですが、実際には表に出たがる人たちばかりではないので、全く別のタイプの人と思ったほうが良いでしょう。資本だけ入れて大体の方針を伝えてお任せする、という人は結構居ます。
法人を持つことのメリット
記事中にある300万円もあれば、毎月4~5万円くらいの家賃を稼いでくれる戸建てなどの不動産が買えます。もしくは年利で4~5%くらいの配当が付く銘柄の株式であれば、毎月平均で1万円近くを稼げます。
毎月数万円をコツコツ貯めて投資の種銭つくりをして、先に数年ごとに不動産を買い続けて、十数年目以降は株式を買えば、家賃と配当でかなりの副収入を得られます。その間に一切昇給が得られなかったとしても全然問題ありません。
小口の投資でも資本家は資本家。経営者型の資本家よりも気楽にやれます。
投資よりもビジネスをとにかくやりたい!という方に。自分のビジネスを始めるにあたって個人でも始めことはできます。事業規模は小さくなってしまいますが、じぶん一人からやれば人を背負う責任もなく気楽ですし、借りれる額もそう大きくはないでしょうからもし上手くいかなかった時の損失も小さくて済みます。
ただ投資の場合は、将来の次世代の相続負担も考えると、法人に資産を持たせて残すほうがぜんぜん有利です。個人の資産はじぶんが死んだときに課税対象にされてしまいますが、法人に持たせていたものは課税対象になりません。生前に持ち株のほとんどを後継者に持たせておけば、会社の資産には相続税の課しようがないので、毎年法人の税務申告のわずらわしさがあったとしても、十分にもとが取れます(苦労は次世代のメリットに)。
法人を持つと税務面では色々と有利な制度や助成などがありますが、同じ社長は社長でも資産管理会社と実業をやっている会社とでは苦労の大きさが全然違います。「自分が働いて稼ぐ」だけがお金を得られる唯一の方法ではありません。お金に働いてもらうという方法も学んでおくと良いかもしれません。