今回のコロナ禍は、物理的な動きの制限は必要なかった前回の金融危機以上に、経済に悪影響がありそうです。7月に入り色々動きだし、ひとまずは事態が収束したかのように見えても、経済が元に戻るまでには何年もかかるので、その間は「働く」一本ではかなり苦しくなるかもしれません。ですからもし何とかこの状況をしのげたら、次の危機に備えるべく働く以外の収入源も確保する方向で動くのが良さそうです。
収入減により、生活費が足りない
Hint Potの「貯金を取り崩して生活する人も 新型コロナの影響で家計逼迫 約半数が収入減」によると、500人規模のアンケート調査を行ったところ、約36%もの人が、今現在すでに貯金を取り崩して何とかこの事態をしのいでいる状況にあるそうです。外に出れないことで、移動費や昼食費や外出に合わせて何かに余計に使ってしまいがちな出費などが大きく減った家庭もあるかとは思うのですが、それでも休業要請でシフトが減ったり残業代が付かなくなったといったことによる影響のほうがはるかに大きかったようです。
コロナ禍によって収入が減った人は約47%、その結果、生活費が足りない人が44%もいるようですから、この中で失業で収入ゼロとなってしまった人がどれくらい含まれていたかは分かりませんが、状況はかなり深刻です。
広告費さえも削られて
今は物理的な動きも制限されているので、そうした状況下でモノやサービスを売り込んでもお金にはならないということで、宣伝費なども大きく削られているようです。
ここ2か月近く大きな駅にいっておらず、最近の電車内の様子が分かりませんが、時事通信の「コロナ影響、消えた広告=中づり減少、渋谷駅も真っ白」(https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/コロナ影響、消えた広告%ef%bc%9d中づり減少、渋谷駅も真っ白/ar-BB142LmG?ocid=spartanntp)などによりと、電車内の中づり広告もまばらで、広告枠も真っ白の状態なのだとか。有名なスポットでも広告が取り外されて、寂しい様子のようです。
売れない⇒減らす⇒売れない⇒減らす…のスパイラルで経済が悪くなれば、金銭的に余裕のある人もだんだん少なくなるので、今沸いている巣ごもり消費系のビジネスであっても、もしかしたら売上が落ちて冷えつくかもしれません。先日もちょっと短絡的に考えてUberEatsのドライバーなどは需要がありそうと触れてしまいましたが、よくよく考えてみれば今のところはまだ本格的な解雇が始まっていないからそうなっているわけで、今の事態が収束して、誰が必要で誰が必要ではない、が確定してアナウンスされ始めれば、食事をオーダーできる人も減って、最終的にドライバーの需要も減ってしまうかもしれません…。
今生きるのもやっとという状況ですから、ハデなモノやコト系のビジネスについてはこの先は苦しいかもしれません。こういう危機を経験すると、それ系でお金を使ってしまうことが本当に自分のためになるのだろうか?と考える人も出てくるでしょう。経済は見栄の張り合いの消費で回っている部分もあるので、ここが冷えつけば全体的には良くはないのですが、使っては消えてしまうモノやコトで無理矢理回しつづけるよりも、同じお金を使うにしても役に立つものもしくは出来れば何か積み上げて残せるものに使ったほうが、勢いは多少落ちるかもしれませんが、長い目で見れば全体のためになりそうな気もします。
もともとの需要が堅い等の理由で無事生き残れたところも、安心しきってしまうと危険です。この先に来るかもしれない新たな危機に備えてさらにスリム化を図るでしょうから、今はどこが安心とは言いにくい状況にあります。
そうなると、どこの業界で働くのが安全かとかその世界に入ることを前提にどういったスキルを身につけるのが良いかを考えるよりも、景気に関係なくお金を稼げるもの自体を増やしておくほうがより安全に思えます。