コロナ禍が起きなかったとしても、以前から部署丸ごと一つ分の業務を外部へ業務委託して人員を減らしてしまう+細かいひとつひとつの案件ごとに仕事を外部に発注して済ませる、といったことはすでに始まっていたことから、今回このコロナ禍が起きたことによって、デスクワークの場合は特に、組織のお抱えとして安定的にどこかに属して生きるのは難しくなりそうです。
だれも安定をくれないので、自分のためにお金を稼いでくれる資産を持ったり、自分のビジネスをもつといったことが、今後はますます重要になってきます。
人を常時抱えなくてもよいということが分かってしまった
Nikkei Styleの「「給料をもらう」時代はもう終わり! コロナ後にやって来る「報酬獲得型」とは?」(5月1日)によると、これからは特定の組織に属することで給料をもらうという働き方から、上げた成果に応じてお金をもらう働き方に大きく変わることが予想されるようです。
リモートワークが始められた当初は、業務がうまく進まないと言われていましたが、実際やってみたところ、意外に遠隔でもある程度は仕事は進むということが分かってきました。
すると企業の側としては、人を一か所に集める+常時抱える必要はないと考てもおかしくはありません。しかもコロナ禍によって、固定費は重いということも改めて分かったため、企業などは必要な時にだけ必要な人を雇うという方式に変える可能性は高いようです。
他にも活躍できる場を探すのが大事
そうなるとサラリーマンは困ります。しばらくはまだ雇ってもらえても、そのうち「労働市場からの脱落してしまう」かもしれないので、少しずつ、勤め先以外でも自分の強みを活かして活躍できそうな場を確保するべきとあります。つまりこれからは副業は避けることができず、お金をかせぐためには自分から仕事を取りに行かなければならない、ということになります。
仕事自体に人が付き、無くなればまた移る、といった形で生きてきた人にとってはそれほど怖くはないでしょうが、言われたとおりに動けばお金をもらえる環境に慣れていた人たちにとっては、非常に酷な変化です。
それでもこうした変化に適応しないとお金を稼ぐことはできないので、まずはネット上で自分の本業に関連した仕事を請け負って、少しずつ慣れていくのもいいかもしれませんね。
コメント欄には、ではそもそも企業なんて必要ないのではないかといったものもありましたが、集められたお金(出資金)や工程やコストや販売網を管理する人は必要なので、経営に関わる少数の人はお抱えとして必要で、それをまとめる企業というものもまだ必要です。でも多くの人は記事中にもある通り、必要な時だけ雇われるという形になっていくんじゃないでしょうか。もちろん今の事態の収束後すぐにではなく、時間は掛かるとは思います。また、お抱えとしては居られなくなるのはいわゆるデスクワーク系の人たちがメインで、モノづくりや他の職種は今までと変わらない可能性があります。
先程の記事中には、自分の店を持つのも一つの案とありましたが、こちらは慎重に考えるほうが良さそうです。ここ1~2か月で馴染みの店をいくつもつぶしてしまうコロナ禍がもたらす影響のすさまじさを目の当たりにすると、お客さん相手の商売というのは本当に難しい・厳しいと感じます。
例として挙げられている喫茶店や飲食などは、休業要請が出ればとたんに苦しくなります。飲食だけでなく、どんな商売でも店舗を持つと固定費が重くのしかかるので大変そうです。なのでビジネスをやるなら、実店舗を持たなくてもできそうなものがいいかも知れません。
仕事を取り合い競い続けるのはキツいので
起業も難しい、プロの雇われとして生きるのも自分には難しい、というのであれば、投資をして収入を稼ぐという道もあります。
お抱えとして生きるにしても、プロとして案件ごとにどこか/誰かに雇われるにしても、自分が働かない限りはお金が入りません。それに、自分が身を置く業界自体の景気が良くなければ、いいお金は稼げません。家賃や配当や広告料といったものを稼げるようにしておけば、仕事が入ってこない時期があったとしても生活を維持することができます。
歳を取れば、仕事をするのも奪い合うのもキツくはなるので、働く以外の手段でも稼げるようにしておくことは大事です。
おそらくもしコロナ禍のような経済危機が起きなかったとしても、長期的には働く人の徐々に生活が苦しくなっていくのは避けられなかったでしょう。
もちろんその流れが正しことだとは思いません。creator.kも「感染拡大による解雇者1600人越え」などでもいつも言うとおり、人を使い捨てにするようなことは許されるべきではありません。ですが、多くの人の勤め先は人を幸せにするためにというよりも生きていくため+利益を上げるために存在する以上は、効率化が進む流れはどうしても止まらないので、せめてその流れに飲まれないでほしいと願うばかりです。