新型コロナウイルスによる長期間にわたった異例の休校措置も、ようやく終わりつつあります。
ただ、学校の再開後、そして例年と異なる夏休みに向けて、感染予防以外にも注意すべき点があります。
子供の問題行動の専門家は
「再開後に自殺やいじめが急増することが心配だ。学業も大事だが子供の心を優先して」
と呼びかける。
夏休み明けなどは子供の自殺が増えがちで、警戒日とされているのだ。
NPO法人「ストップいじめ!ナビ」の須永祐慈副代表は
「成績の悩みやいじめといった学校のストレスが再び始まるという不安と、登校しない期間が長いという不安が強まる恐れがある」と話す。
また、保健室登校や欠席がちなど学校に行きづらさを感じる「潜在的不登校」は、30万人以上いるといわれ
「こうした子供は、不登校になる恐れがある」
と懸念している。
須永さんは
「休校する4.5月は通常なら学級をまとめる重要な時期であり、いじめ発生は1学期が最も多い」
と強調し
授業の遅れなどについては
「慣らし期間をとって子供の様子をしっかり見てほしい」
と訴えた。
東日本大震災などでは大規模災害の後、休校が長期化した被災地を中心に、不安やいらだちからいじめや不登校が増加したといった背景も踏まえ
須永さんは
「学校行事も部活も、、などと詰め込む学校もあるかもしれない。むしろ、緩やかな特別の時間割をしばらく続けて、だんだん戻していくぐらいの配慮が必要です。世の中は、まだまだ普段と違う状態が続きますし、子どもたちは不安を抱えています。先生たちは、まずそれを受け止めて、安心させてあげることを重視してほしい。」と述べている。
異例の出来事で悩む子供たちに
希望あふれる毎日が早く訪れることを
心待ちにしています。