マネー&ライフ

投資対象について事前によく調べる

生身の人間が働いてお金を稼ぎ続けるには年齢という限界があります。なので、歳を取ってからも安定的に稼ぎ続けるには投資をして家賃や配当などの上がりを得られるようにするのが一番です。その重要性に気づいて投資を始めた人もいますが、対象についてしっかり学んでおかないと、変に本体価格や手数料が高いものを買わされたりします。

医師で投資をしている人は多いらしいけど

オフィス勤めのサラリーマンの場合は稼いだら稼いだだけ使ってしまう人が多いので、投資などしておらず働いてもらう給料一本で生きているという人は全然珍しくないのですが、同じ高給でも医師はもしかしたらあまりに多忙過ぎてサラリーマンよりも手残りが多いからでしょうか、投資をしている人は多いようにも思います。投資本の中には、医師向けに書かれたものも存在します。

幻冬舎ONLINE GOLDの「年収1000万円超の医師…資産形成はどうしてる?生の声を聞く」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200217-00025535-gonline-bus_all)で投資をしている医師のポートフォリオについて触れられていたので、その中身を見てみますと、投資対象は主に不動産のようです。

具体的にどういった物件を購入したのかは分かりませんが、こういった記事や雑誌等に登場する人は、「不動産投資始めてます!」とはいっても、実際には取得時の原価が1,000万円を超えており、家賃の上がりから金利の支払いを差し引くと手残りが毎月1万円を切ってしまうので実質利回りがなんとたったの1%だったりして、おそらくは営業マンから割高の新築を勧められるがままに買ってしまったなんてことが多々あります。

投資を思い立ったところまでは全然間違いではありませんが、投資対象については資金を投下する前に調べられるだけ調べておく必要があります。資金を1,000万円をつぎ込むなら、たとえ借金で購入したとしてももっと利回りのいい物件はいくらでもあります。不勉強のまま始めてしまうと営業マンの餌食になってしまいますので、せめて色んなサイトで様々なタイプの物件を見比べるくらいはしないといけません。

記事中には父親から駐車場経営を任された男性も登場しますが、これについても税制面で少し注意が必要です。駐車場は固定資産税・都市計画税が住宅の6倍になってしまう(住宅用地ではないので一切減免されず税率がそのまま丸ごと課せられる)ので、上がってきた利用料全てが手残りになるわけではありません。大部分はこの固都税の支払いで消えてしまいます。

コメント欄には医師の方から(ホントに医師かは分かりませんが)、本業が十分い堅いのでiDeCoやNISAなどしかやっていないというものもありましたが、これについてもファンドがメインとなっているので買い付け総額×3%の買付手数料や、直接徴収されるのではないにしても間接的に信託報酬なども毎年1~2%取られます(各ファンドの中に計上されている経費)。

個別株の売買に掛かる手数料のほうがもっと安く済むので、こういうコストもよく見ておく必要があります。「投資のプロ」なんかに相談したら、それこそ手数料が一番取りやすいものを勧められてしまいます。

投資をするのは正解、でもいきなりではなく少し学んでから始めるべき

どのような高給の職業であったとしても、そのほとんどは生身の自分が動くことでしか得られないもののはずです。そうであれば、いつかは必ず年齢の壁にぶち当たります。そうなる前に投資をすることで別の収入源を確保するというのは正しい動きですが、すれば必ず儲かるものというわけではないため。損をしないためには先にそれなりに深く学んでおかなけれなばなりません。

どうしてもファンドを買うならせめて目論見書に目を通す・時間がなければせめてそのファンドの投資対象や分配余力(準備積立金)や過去数年分の基準価額の動きくらいは把握するくらいはしておいたほうがよく、もしも営業マンに新築物件を勧められてしまったら、物件の新しさに騙されず、しっかりと物件の周りの商業施設を見て回る・都市部であれば駅まで実際歩いて距離を測る・エリアの住人の属性を見る、同じ金額でもっと利回りのいいものはないかよく探すなどしておきましょう。

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