統計をよく見ると、イメージと全然違う実態が見えてくるようです。
社会保障に関しては、独り身の人が好き勝手に生きて将来他人の子の世話になるなるなんて身勝手だとか言われたりしますが、生涯独身の人の平均寿命をみると、実はフリーライダーどころか逆に彼らの多くはただ他人を支え続けて一生を終えてしまうようです。そういう人たちが悪く言われるのは胸が痛みます。
あくまで平均としては、だけど66歳と短く…
独身研究家・コラムニストの荒川和久氏によると、人口動態調査を見ると女性の場合は独身でも平均で80歳近くまでは生きられるものの、男性の場合はなんと66歳と若いうちに亡くなってしまうようです(「独身か有配偶かで異なる男女の「人生」の長さ」(https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200305-00333980-toyo-soci))。
平均寿命は女性のほうが長めですが、それでも男性ほうも全体的な平均としては80歳を超えていたはずですが、ずっと独身でいる人に限ってはこんなにも短いというのは衝撃です。
独身男性が、既婚男性や独身女性よりも若くして亡くなる主な理由としては、食生活や運動不足などが引き起こす生活習慣病のようなのですが、たしかに独り身で健康を疎かにしている人は多いのかもしれません。普段から気を付けていても、どうしても自分では異変に気付きづきにくい部分もありそうです。既婚でも健康に無頓着な男性は多いですが、何とか配偶者が何とか異変に気付き助かったりします。もちろん生活習慣だけではなく、その他にも寿命が早い理由はありそうですが、とにかく明確に見えているのは普段の健康面が大きそうです。
せっかく準備をしても
いまは独身でいても昔ほど結婚しろというプレッシャーはなくなりましたが、それでも好き勝手やっているとか独身貴族とか揶揄されたりします。ですが彼らも控除が少ないぶん多めに税金は支払っていますし、記事中にもある通り、公的保険以外に医療保険は自前でちゃんと備えている人もいます。
そうした面を見る限り、べつに誰に迷惑を掛けているわけでもなく、それどころかどちらかというと納税を通して他人を支えている側にもなるわけですが、自由度が高いというだけでズルいような感じで言われ、そのうえ自分が福祉などの世話になる前に若くして亡くなっているのは不憫です。
積極的に人の世話になろうと思っている人は少ないと思います。わりと自分で何とかしようと思っている人が多く、先日ここで触れた知人なども独身で(⇒20200228案 「40歳以上で会社に居場所がなくても悩まずに済むように」)、人の世話にならなくても老後を生きて行けるように準備を進めています。
心配なのは、彼も腹が出ているので、多少は健康に気を遣っているのでしょうが生活習慣病にかかりそうな印象があるところです。もちろん先に自分の老後が心配だからと言うことがあって投資を始めたいと思ったようなので、それを手伝ったわけですが、誰の迷惑にもならないようにという思いもあって進めてきたので、老後も健康で悠々自適にやれることを祈るばかりです。
今の社会は男性だけでなく女性でも生涯独身の人は多くなっています。以前はどちらかというと孤独という問題は男性が多く抱えていたのですが、最近は女性の孤独死なども増えています。
社会に貢献している分何とかしてあげてほしいところではありますが、社会の仕組みがこういう変化に対応するには時間が掛かるため、その間はただ支え続けて亡くなっていく人のことを思うと悲しいものがあります。
健康であること・外とのつながりを広げてみる
たしかに人の一生が幸せであるかどうかは寿命の長い短いだけでは測れませんが、そこそこ幸せに生きるためには健康であることが大事です。定年までにお金をある程度準備できたとしても、健康でなければ楽しめないこともあります。
また、孤独もよくないようなので、勤め先以外で積極的に他の人と関わり、世界を広げておくことも大事です。いろんな人と関わればいつも一人でいるよりは健康も保ちやすくなります。誰とでも合わせられるようになる必要などなく、いざという時に頼れそうな人が少しがいれば、もしくは気の合う人と時々会えれば、それだけでも全然違うと思います。
お金があるだけでは生きられないので、こういった健康面や人とのつながりについても意識して大事にしていきたいものです。