新型肺炎の感染防止のために会社からテレワークを指示されて残業代が減るだけならまだマシで、人によっては自宅待機のまま休業補償も出ないため生活できなくなってしまいます。貯金がある人はなんとかそれで暫くやっていけそうですが、この状況が長引けばそのうちそれも尽きてしまいます。次に何かが来ればどうにもならないので、日ごろから働く以外の方法でも安定的にお金を得られるようにしておくと少しでも安心です。
貯蓄の取り崩しでしばらくはやっていけそうだけど
マネープラスの家計相談企画に、会社から在宅でのテレワークを指示されて残業代が付き2万円減り、妻もパート先の仕事量が減り給料が2万円下がり、毎月合計4万円の収入源となるため個買っているという夫婦からの相談が寄せられていましたが(「テレワークで残業代が減り赤字に…急な収入源をどう乗り切るか」(https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200304-00010003-moneyplus-bus_all))、相談者はこの先しばらくは毎月の赤字分を貯蓄から取り崩して凌がなければならない状況に不安を感じでいるようです。
今まで毎月3万円貯められていたようなので、最終的な赤字は毎月1万円だけなので、100万円以上ある貯蓄で当面は乗り切れそうですが、せっかく積み上げたものがこれから少しずつ減っていくとなるといつまで持ちこたえられるか心配なようです。
ここでも以前から何度も老後資金として現金をいくら積み上げても心配は無くならない、と触れてきましたが、老後でなくてもこういった危機が来ると、それをもっと早くに体験することになります。現金は使えば手元から消えてしまうので、減った額を見れば、この夫婦のようにほとんどの人は心配になるはずです。
もしもの時のためにということでお金を貯めているので、それを今回使うことになったのは別に悪いことではありません。確かに意味があったというだと思いますが、例えば今回の事態がなかなか収束しなかったり、もしくはまた別の危機が襲ってきたら次は持ちこたえることができません。
今はまだ働けているからいいものの、今回の影響を受けてもし勤め先がつぶれてしまったら、唯一の収入も途絶えてしまいます。そうなると今の貯蓄があったとしても3~4カ月しか持ちません。
他に収入源を作る
記事中でFPはすぐにでもできる対策として、外食を減らし不必要なものへの出費を抑えることで毎月3万円削るよう提案していますが、実行すれば毎月2万円の貯蓄はキープできます。できればこれをあと少しだけかんばり毎月3万円にしたいところですが、家計はすでにかなりしぼっているため、貯蓄をふやすには一時的に何か別の仕事も副業としてやるしかないかもしれません。
幸いテレワークを指示されていることもあるので、せっかくなので余った時間はネットでの仕事を何か請け負うなど収入アップのために使った方が良さそうです。
こういう危機が来るたびに貯蓄を取り崩して乗り切ることを繰り返してしhまうと、いつまでたっても暮らしは良くなりません。なので、そのサイクルを断ち切るには、働く以外の収入源を増やしていく必要があります。
この夫婦の場合は今すでに手元に120万円の資金があるため、毎月3万円×あと2年くらいで、最初にどこかの中古の戸建てを買うことができます。家賃の上がりが発生すれば、それと毎月3万円の積立貯金を合わせれば、今度はまた3年弱で次の不動産を買うことができます。その後もまた2件の家賃と毎月の貯金を合わせればまた2年少々で次の不動産を買うことができます。
株式のほうもどこかで買える時が来るかもしれません。大きく落ちると減配されたりするので、単純に今の配当額を見て利回りを計算することはできませんが、今まで高くて手を出しにくかった良い銘柄も対象に含めることができます。
同じ時間を掛けて、もし現金のままで取っておけば、貯金は総額で400万円弱くらいになっているかもしれませんが、現金はほとんど何も生んでくれません。
先程も触れたように、もし勤め先を失ってもこれだけあれば10カ月くらいは何とかなるかもしれませんが、その後は無収入・無貯金でどうにもなりません。
勤め先を失う可能性も考えると、このように収入減を増やしておいたほうがよく、7~10年ではまだ生活費全額を副収入でまかなうことはできないにしても、かなり大きな割合を支えてくれます。
なかなか次にいい仕事が見つからなくても、副収入がいくつかあれば、とりあえずはアルバイトなどをして暮らしていくことは可能になります。ただ減っていく貯金額を見続けるよりも安心感もあり希望があるはずです。