いま、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により恐怖に晒されている中、真のリーダーシップを発揮し世界に模範を示している人がいることはご存知ですか?
世界で最も早期かつ迅速に対応を始めたリーダーは、
台湾の蔡英文総統です。
蔡総統は、新型コロナウイルス流行の兆しが見え始めた1月、感染拡大防止に向けた124の措置を発表し、結果的に他の国々で取られたような封鎖措置を回避しました。
そして、マスク数百万枚を輸出し、欧州連合(EU)諸国をはじめとする各国の感染対策を支援していて
CNNテレビでは、蔡総統の対策を
「世界で最も優れたものの一つ」
と紹介しました。
ドイツでは、欧州で最大規模の新型コロナウイルス検査を実施して、週35万件に上る検査を通じて感染者を早期に発見し、隔離措置や効果的な治療を施しました。
ニュージーランドにおいては、首相がいち早く行動し、国境を閉ざすとともに1カ月間にわたる全国的な都市の封鎖措置に踏み切り、
同国における新型コロナウイルスの死者は数人にとどまっている。
これら3つの政府はいずれも、パンデミックに見事に対処したとの称賛を集めています。
お互いの地理的な距離は遠く、1つは欧州、1つはアジア、1つは南太平洋地域にそれぞれ位置しているのにもかかわらず
なぜ、このような早期における決定的な行動を起こせたのか。
そこにはある共通点が認められています。
どの政府も率いているのが
「女性」
だということだ。
上記のケースをはじめとして、世界の指導者のうち女性の占める割合は7%に満たないのに、このような成功を収めているのは大変注目に値します。
男性リーダーは能力不足?
もちろん韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領のように、称賛に値する対策をとっている男性の指導者はいる。
同国は広範なウイルス検査を通じて、感染者数の増加曲線を低く抑え込むことに成功した。
しかし多くの国々は、能力不足で科学否定論者の男性リーダーの下、新型コロナウイルスの感染拡大を許し、壊滅的な被害を出すに至っている。
パンデミックの中心地は今や米国だ。
トランプ大統領は当初、ウイルスが政治問題化しつつあるとする民主党の見解を「でっち上げ」と非難し、権威ある科学者らが数カ月にわたって発したいくつもの警告に耳を傾けることができなかった。
その結果、米国では現在国家非常事態宣言が出され、新型コロナウイルスによる死者が2万5000人超、感染者は50万人に達した。これらの数字は日々増え続けている。(訳注:米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、4月17日時点で新型コロナウイルス感染症による米国の死者3万3286人、感染者は67万1425人)
同様に英国のジョンソン首相も、公衆衛生上の危機を深刻には受け止めず、集会の制限といった対策の導入を拒み、他の欧州諸国では長期にわたるロックダウンが実施されていたにもかかわらず、自らが新型コロナウイルスに感染して入院する前には、記者団に対し、陽性反応の出た患者と病院で握手するのにも抵抗はないと語っていた。
そもそも中国の習近平(シーチンピン)国家主席が武漢市民の移動を許さない措置をとっていれば、新型コロナウイルスがこれほど急速に世界の至る所まで広がることもなかっただろう。
今は、まだどの国の指導者が正しい対策を十分に講じたといえるのか、最終的な判断を下す段階ではないが、
この非常事態で、混乱に対処する能力があることを浮き彫りにした女性リーダーたちは
パンデミックの封じ込めに現時点で成功しているという事実に照らして
「性の平等」
が各国の公衆衛生と国際安全保障にとって
いかに重要であるか認識すべきです。
世界平和の鍵は、女性にあるかもしれませんね。